どうも、ほにゃらら sp.です。
今回は日本産淡水魚の混泳相性表。
中でも、ナマズ類をピックアップして早見表にしてみました。
ナマズ類は基本的に肉食傾向が強く、混泳にはあまり向かないグループです。
また同種や近縁種同士ではケンカをすることも多く、単独飼育のほうが安心できるでしょう。
物陰に隠れる習性が強いので、隠れ家を増やすことで上手くいく場合もあります。
混泳させる場合には、遊泳域の重ならない種との混泳が良いでしょう。
口に入るサイズの魚やエビは食べられてしまうので混泳はできません。
和製大型魚というイメージで飼育を楽しむと良いかもしれません。
混泳におけるナマズの傾向
混泳適性:△
縄張り意識が強い種が多く、混泳には向かない要素の多いグループです。
比較的大型になる種も多く、最終的に30cm程度に育つ種が多いです。
口に入る魚は食べられてしまいます。
この点でも混泳には不向きです。
遊泳力の強い大型のコイ科や、流木や石などを複雑に組み合わせることで口に入らないサイズの大型なハゼ科とは混泳できる場合もあります。
基本的には、単独飼育のほうが無難です。
ナマズは基本的に夜行性です。
昼間は大丈夫そうに見えても、夜にトラブルが起きていることに気づかないことがあります。
昼に仲良く混泳しているように見えて、朝になったら魚が減っている、ということも……。
アカザ、ギギ、ギバチ、アリアケギバチは背ビレと胸ビレの棘条が毒針になっています。
刺されるとしばらく痛むので注意が必要です。
混泳相性一覧表
混泳相手 | 混泳相性 | 備考 |
---|---|---|
タナゴの仲間 | × | 口に入るサイズはナマズに食べられてしまいます。 口に入らないサイズでも、ナマズに攻撃される可能性があります。 |
コイの仲間(遊泳性) | 〇 | お互いに口に入らないサイズであれば混泳可能です。 遊泳域が異なればナマズとの接触も起きにくいです。 |
コイの仲間(底生) | △ | どちらも底生で生息域がかぶり、ナマズ類のほうが力関係で優位です。 口に入るサイズは食べられてしまいます。 |
ドジョウの仲間 | × | ナマズの餌になってしまいます。 |
ハゼ・カジカの仲間 | △ | 小型種は餌になってしまいます。 ナマズの口に入らないサイズであれば混泳可能な場合もありますが、その場合は縄張り争いが気がかりです。 |
ナマズの仲間 | △ | 縄張り争いができるだけ生じないように配慮しましょう。 隠れ家をたくさん入れることで、混泳が成立する場合もあります。 |
金魚 | × | ナマズが金魚のひらひらとしたヒレをかじりやすいので、おすすめできない組み合わせです。 |
メダカ | × | ナマズの餌になってしまいます。 |
エビ | × | ナマズの餌になってしまいます。 |
熱帯魚との混泳
国産のナマズ類は大型になるものも多い上、低水温を好む種が多いです。
日淡のなかでもカジカに次いで高水温が苦手なグループです。
25℃を超えると弱る傾向があり、渓流域に生息するアカザに至っては20℃を超えると弱りだします。
高水温を極端に苦手とする点から、熱帯魚との混泳はおすすめできません。
白点病に注意!
ナマズの仲間は白点病にかかりやすく、また持ち込むことが多いです。
混泳させる場合、トリートメントを行ってから混泳させることが重要です。
※薬品によっては、大型ナマズ類への使用はできないものもあります。
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サイズで性質が異なる
ナマズ類は最大サイズが日本産淡水魚の中でも屈指の大きさに成長します。
飼育し始めてから、「まさかそんなに大きくなるとは知らなかった」ということはあってはいけません。
最大サイズ一覧
主な国産ナマズ類の最大サイズは、以下の通りです。
最終的にどれぐらいのサイズになるのか把握してから、飼育を始めましょう。
魚種 | 最大サイズ |
---|---|
ビワコオオナマズ | 100cm以上 |
ナマズ(マナマズ) | 80cm |
イワトコナマズ | 60cm |
ギギ | 25cm |
ギバチ | 20cm |
アリアケギバチ | 20cm |
アカザ | 10cm |
最小はアカザの10cmです。
ギギ、ギバチ、アカザはナマズとしては比較的小型の部類に入るので、混泳させやすいです。
ただし、いずれの種も高水温を極端に苦手とすること、背ビレと胸ビレに毒針を持っている事には注意して管理しましょう。
ナマズ、イワトコナマズはいわゆる大型ナマズです。
最終的には90cm水槽以上が必要です。
口に入るサイズの魚は全て食べてしまいますので、大型種同士でしか混泳はできません。
ビワコオオナマズは日本産淡水魚の中でも最大級で、1m以上に育つと言われます。
飼育する際は、念入りに準備と計画を立てておきましょう。
水槽は特注サイズを検討ください。
放流は厳禁!
ナマズ類だけでなくすべての魚種に共通していえることですが、一度飼育を始めた魚は絶対に途中で放流してはなりません。必ず最後まで飼育してください。
日本産淡水魚の多くは見た目での識別が困難でも、野生集団には目に見えない遺伝子レベルでの違いがあります。
最近では東海地方などの一部地域に、従来ナマズと思われていたものの中に「タニガワナマズ」という別種の存在が判明したケースがありました。
両者の見た目はぱっと見そっくりですが、細かく見ると異なる点があるようです。
他にもアカザは少なくとも2系統に分けられるのではないかといわれており、それぞれの系統はさらに細分化できるとする考えもあるようです。
放流行為はこのような地域ごとに育まれてきて固有の遺伝子を、交雑により破壊してしまうことがあります。
だからこそ絶対にしてはならないのです。
まとめ
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