シュリンプの色落ち原因と対策!

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エビ・貝育成テクニック

カラーバリエーションが豊富で、水槽内のアクセントカラーとして人気の高い観賞用シュリンプですが、体色についての問い合わせを多くいただきます。店舗で見た時や通販の写真でみた時と到着時の色が違う、水槽に入れたけど色が揚がらないのが悩みどころのようです。
しかし、なぜ体色の変化が起こってしまうのでしょうか。その理由について掘り下げてみました。

色の変化は何故起こる

シュリンプには擬態能力があり、飼育の環境で発色が変わります。

明るい場所だと薄くなり逆に暗い環境だと濃くなります。

もう一つ変化の原因として、飼育環境の悪化や過度なストレスがかかると体色(色彩)の変化が起こります。

色の抜け・色落ちの違いについて

色の変化の言い方にも2通りあります。

色落ち:環境には適応しているが、本来の色の発色より薄くなっており、発色が足りていないこと

色抜け:輸送や水変えなどのストレスで一時的に色の変化が起こること

下記の記事で色抜けについてご紹介しています。

色落ち傾向と対策

飼育環境の悪化として考えられる原因は複数あります。その原因と対策をご紹介します。

水質・水温の悪化

水質

水質が悪化していると徐々に色が薄くなっていきます。水換えやフィルターの掃除をしているつもりでも、忘れがちなのが底砂の掃除です。

シュリンプは、水質の変化に敏感な生き物です。水質悪化予防は定期的なメンテナンスにあります。水換えやフィルターと底砂の掃除を行って有害な物質をためないようにしましょう。

※「吸着系ソイル」の注意点:使用しているうちにソイルも劣化して効果が薄れていきます。効果が薄まることで吸着していた有害物質が放出されることもあります。

下記の記事にて詳しく紹介しています。

水温

ヤマトヌマエビやミナミヌマエビなどと比較すると、チェリーシュリンプやビーシュリンプは水温の変化にも弱い面があります。

特に高水温で調子が悪くなり色が悪くなる傾向がみられます。
温度の振れ幅に注意し、1日に2℃以上の上下がないようにヒーターやクーラー、サーモスタッドを用いて水温安定に努めてください。

夏の急激な水温の変化が1番の課題です!26℃位から調子を落としはじめるので、クーラーや冷却ファンは必須になってきます。
※高気密なマンションなどすぐ水温26℃以上になります。
クーラーを使用しても間に合っていない場合、エアコンを使用し部屋ごとの温度を下げてみましょう!

栄養不足

必要な栄養素が摂取できないと色の変化が起こります。甲殻類にはミネラル、カルシウムが必要です。脱皮不全予防として、ビタミンやタンパク質などの栄養素も必要です。
シュリンプ専用のフードは多く販売されています。1種類だけではなく何種類かのエサを準備し、バランス良く与えることで色落ち予防になります。

シュリンプの成長のための栄養素が考えられたエサです。ぜひ一度使用してみてはいかがでしょうか。

カルシウム、ミネラル分は飼育環境では必要量を摂取できないのでシュリンプ用の添加剤で補うようにしましょう。

フタの部分がスポイトになっているので分量調整がしやすく使いやすい添加剤です。

添加剤使用のする前には水質のチェックをお忘れなく!

光量不足

光量が少ないときれいに発色をしない傾向にあります。コケが生える程度の光量のあるライトがおすすめです。シュリンプの隠れ家になる水草育成にも効果的になります。

蛍光灯で青みが強いライトがおすすめです。
飼育水槽のサイズに合ったライトをお選びください。

他の種との混泳

シュリンプの体長は3~4cmと小さく、攻撃性のない温厚な性格です。攻撃性の強い魚やエビなどとの混泳はストレスの原因になります。
混泳も種を考えて行うようにしましょう。

混泳OK

混泳NG

下記の記事でも色揚げのご紹介をしています。参考にしていただけると幸いです。


まとめ

観賞用シュリンプも今では多くの品種が増え、昔に比べると飼育しやすくなりました。

しかしデリケートは種であることは変わりなく、過度なストレス、環境の変化、栄養不足が体色に現れます。基本的な対策のご紹介をしましたが、個体のポテンシャルにより発色の限界もあります。

きれいなシュリンプを楽しむためにも、色の変化が見られたら環境の見直しをしてみてください。

投稿者
WT

多くの生き物のブリーディングを経験をし、今はもっぱら観葉植物・DIY!

自分の好きな物での部屋作りが楽しい。

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