エビが毎日ポツポツと死んでしまうのはなぜですか<答えて!チャーム先生>

チャーム先生
チャーム先生病気になった

アクアリストの皆さーん!今日も元気にフィルターに吸い込まれた稚エビを救出してますかー?
皆さんの素朴な悩みを、その道のスペシャリストである「チャーム先生」にズバッと解決してもらいましょう。

エビが毎日死んでしまう

ポツポツと落ちていくエビ

エビが死ぬ。「落ちる」「★になる」「亡くなる」「没する」「露と消える」「星になる」「虹の橋を渡る」「お空に昇る」などいろいろな表現がありますが、とにかく死んでいってしまう。エビを飼育した経験のある方なら誰しもが経験のある「水槽の水はきれいなはずなのにエビだけがなぜかポツポツと毎日少しずつ落ちて行ってしまうんです」という状態。いきなり全滅ではないから水に問題はなさそうだし他のエビは元気にツマツマしているし、でも翌朝水槽をのぞくとまた一匹真っ赤になって横たわっている……。なぜ!なんなの!!混乱の中、原因がわからず最後の一匹が赤くなるのを指をくわえて眺めているしかないのでしょうか。
大丈夫です!そんな時はチャーム先生に聞いてみましょう。

なぜか亡くなるエビ。
迷えるアクアリスト
迷えるアクアリスト

チャーム先生!僕のエビが毎日少しずつ死んでいきます。ツライです。

チャーム先生
チャーム先生

大切なエビが亡くなっていくのを見るのは辛いね。エビには薬も使えないからとりあえず毎日水換えをしてみたらどうだろう?

徐々にエビが亡くなる原因は

原因①導入直後の水質の変化

エビの仲間は魚よりも水質や水温の変化に弱く、水槽導入から落ち着くまでに死んでしまうこともあります。基本的にはしっかり水ができ上がった水槽を用意し、念入りな水合わせと十分な酸素とエサの十分な供給がポイントです。 水温が高すぎたり、アンモニア、硝酸塩が高い場合は早急に水質を改善させる必要があります。水合わせはじっくり行い、水合わせ中もエアレーションをしっかりしてあげると良いでしょう。エビは水槽導入後、落ち着いたら1度脱皮を行います(自分の体を水質に合わるため)。このときに脱皮不全を起こしたりや仲間に襲われないよう、十分な隠れ家と足場になるものを用意すると良いでしょう。この脱皮がうまくいけば一度落ち着いて、水槽になじんだと言えるでしょう。

原因②感染症

水温は問題なし。水質だって水質測定器を使って測定しても特に問題がない。水槽を立ち上げてからある程度時間も経っている。他の魚は元気に泳いでいる。でもエビだけが少しずつ落ちて行ってしまう……。
そんなときはエビが罹患する細菌等による感染症を疑いましょう。魚と違って細菌感染が目視できる症状として現れづらい甲殻類。昨日まで元気だったのにいきなり死んでしまった、と感じるのはそのためです。しかし、魚と違って薬品にすこぶる弱いエビは細菌感染だったからと言って安易に魚病薬を使うわけにはいかないのです。
ただ、エビの愛好家の間では、フコイダンが効果的と話題になり、フコイダンが含まれた添加剤もリリースされています。

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原因➂フィルター、底床の汚れの蓄積

立ち上げから時間がたって安定した水槽にもかかわらず、エビがポツポツ死んでしまう場合はフィルターや底床の汚れの蓄積が原因のことが多いです。
アンモニアや亜硝酸は検出されず、『水換えは毎週やっている』『足し水だけで管理できている』と油断しているあなた!
長期間維持できているからと安心していても
『フィルターを開けて見たら汚れがすごかった。』
『プロホースで底床の汚れを吸ったらとんでもなく汚れていた。』
というケースが結構あるんです。
こうなってしまう前に、水換えと同様に定期的にフィルターや底床の掃除が必要です。
フィルターのろ材の洗浄は水道水で洗うのではなく、飼育水をくみ取って軽くすすぐ程度で十分なので、月1回程度は定期的に行いましょう。

フィルターのろ材の掃除と底砂掃除は同時にやらないこと
一気にろ過バクテリアが減少し、せっかく安定した水槽がまた不安定になってしまいます。

※ソイルを使用している場合、汚泥が蓄積して嫌気層(水や酸素の通りが悪い部分)ができやすい
ソイルほど定期的なプロホースが重要です。ソイルの場合はとりあえずプロホース!

とにかく換水と掃除!行動あるのみ!

エビが落ちる原因が水質の悪化であろうと感染症の蔓延であろうとやることは決まっています。
換水と掃除です。常に新鮮な水に換え続けることで、水質悪化だった場合でも水質は向上しますし、感染症だった場合でも水槽内での感染症蔓延は抑えられます。おかしいと思ったらまずは何も考えずに換水頻度を上げ、底床とフィルターを掃除しましょう。
フィルター掃除、底床掃除の不足はある日突然、堰を切ったようにエビたちが全滅し、水槽が崩壊する恐れがあります。
原因追及よりも行動がモノを言う。そういった場合も間々あります。
それがアクアリウムの体育会系の側面でもあります。

無心に水換えをすべし

エビチャーム先生のプロフィール

今日のチャーム先生はエビ一筋のエビ野郎、環境の変化に敏感という繊細な一面もあるアクアリスト先生です。北海道から移入分布したウチダザリガニ的なワイルド個体。時々ぽろっと出てしまう北海道弁にほんわかする生徒続出です。
好きなエビはフィッシュボーン・シュリンプなどのハイブリッドシュリンプ系なんだとか。
物腰柔らかなエビ野郎。それが今日のチャーム先生です。

チャーム先生は相変わらず顔出しNG。
投稿者
黒デメキン

犬と馬とリクガメが好き。
友人の自宅で生まれた黒出目金を稚魚から2匹飼っている。
口癖は「自分、アクアリウムに興味がない初心者なんで」。
うっかり詳しいなんて社内で言った日には、アクアリウム知識マウントの争いに巻き込まれて不要な怪我を負わされてしまうのです。

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