外部式フィルターのトラブルシューティング

水漏れしてしまったら
水漏れしてしまったら活用テクニック

どうも、ほにゃらら sp.です。

外部式フィルターはろ過能力が高く便利なフィルターです。
しかし、使用中にトラブルに見舞われることもあります。

今回は外部式フィルターのよくあるトラブルを紹介します。
外部式フィルターを使用していてもし困ったことがあったら、この記事を参考にしてみてください。

外部式フィルターの定番
エーハイム 2213

異音がする

外部式フィルターは本来静かなフィルターです。
音がするということは、何かしらのトラブルが起きています。

ガーガー、カリカリと音がする

フィルター内部に空気が入ってしまっている可能性が高いです。
通称「エア噛み」と呼ばれる、よく見られるトラブルです。

エア噛みはセット直後や掃除の直後に発生しがちで、正しくセットしていれば通常は2~30分ほどの放置で自然に消えます。
自然に消えない場合、多量に空気が入ってしまっているので、
対処法として次のことを行ってみてください。

気泡をモーターが噛んでしまう
ことによって異音が発生します。
  • 揺すってみる(エアー抜き)
    • フィルター本体を軽く横に振ってみましょう。
      フィルター本体の中の空気を揺すって追い出します。
      軽度ならこれだけで直ることもあります。
  • 掃除してみる
    • 軽く揺すってみて直らない場合、多量の空気を噛んでいるか、ろ材の目詰まりが生じている可能性が高いです。
      このような場合は一度フィルターを停止し、掃除を行ってから再セットしてみましょう。
エア噛み対策
ストレーナーから
空気が取り込まれると、
エア噛みの原因になります。

次のような状況は、エア噛みの発生を誘発します。

特にストレーナー周辺の配置は、フィルター側に異常がなくてもエア噛みが発生する原因になりがちです。

頻発する場合は次の項目を見直して、対策を取りましょう。

  • 水槽とフィルターとの高低差
    • 十分な高低差を設けましょう。
      フィルターを横置きするとエア噛みが発生しやすくなります。
  • メンテナンス時のフィルター停止
    • 水換えなどで水位がストレーナーよりも下がるとエア噛みが発生します。
      メンテナンスを行う際は、一時的にフィルターを停止させると良いでしょう。
      終了後の復帰も忘れずに。
  • エアーストーンの配置
    • ストレーナーの近くにエアーストーンを配置しないようにしましょう。
  • シャワーパイプやディフューザーの配置
    • シャワーパイプやディフューザーなどで溶存酸素を増強している場合、ストレーナーに噴射先が向かないように配置しましょう。

モーターヘッドからカラカラと高い音がする

外部式フィルターの異音トラブルは、
エア噛みが原因でなければ
インペラーが原因の可能性が高いです。

モーターヘッドから高い音がする場合は、フィルターを循環させる重要なパーツとなる「インペラー」にトラブルが生じている可能性が高いです。
羽やシャフト(軸)が折れているかもしれません。
摩耗してひび割れが生じることもあります。

モーターヘッドを開けてみて、見た目に異常がある場合は交換しましょう。
見た目に異常がない場合は掃除してみて、それでも改善されなければ交換しましょう。

よくあるインペラーのトラブル
シャフト(軸)が折れると異音がします。
すぐに交換が必要です。
摩耗したインペラー(左)。
ひび割れが発生しています。

フィルター以外に原因がある

異音の原因がエア噛みでもインペラーにもない場合があります。
この場合は、フィルター内部のセッティングに原因がないかもしれません。

ついついフィルターに原因を探しがちですが、点検しても問題が無い場合は置き方や設置場所に原因がある可能性があります。

意外とありがちな原因は次の通りです。

クッションラバーにずれがある

小さいパーツなので気づきにくいかも?

クッションラバーがずれていたり、きちんとはまっていない場合も異音の原因になります。

足元の小さいパーツなので気が付きにくいかもしれません。

再点検してみましょう。

設置している床が歪んでいる

正しく組み立てた水槽台なら
基本的には大丈夫

水槽やフィルターは水平な台に設置することが前提です。

もし、そもそも設置床自体がが歪んでいる場合はフィルターのセッティングが正しくできていても、異音がする場合があります。

フィルターはできるだけ、きちんと組み立てられた水槽台に設置しましょう。

騒音が気になる場所に置いている

流石に夜中の寝室ともなると、
稼働音は気になるかも。

外部式フィルターは基本的に静音設計です。
しかし、例えば寝室などの極端に静かな環境では、その稼働音が気になることがあります。

この場合は、設置場所自体を見直した方が良いでしょう。


水漏れがする

外部式フィルターの水漏れは一大事です。
今すぐに手当てが必要です。

水漏れに気づいたら、まずフィルターの電源を止めてください。
それから、タップを使用していればフィルターへの給排水もコックをひねって止めてください。
タップを使用していない場合は、吸水パイプを水槽から取り出してください。

停止状態が長時間になる場合

外部式フィルターのろ過能力の肝はフィルター内部のろ過バクテリアにあります。
フィルターの停止状態が長いとバクテリアにダメージを与えてしまうので、できるだけ短時間で復旧させる必要があります。

バクテリアが死滅してしまった場合、ろ過の立ち上げからやり直しになってしまいます。

もし復旧に24時間以上かかってしまいそうな場合は、フィルター内にエアレーションをしておくとバクテリアの減少を軽減できます。

モーターヘッド部から水が漏れる

Oリングは消耗品です。

モーターヘッド部から水漏れが生じている場合、Oリング(ゴムパッキン)の劣化の可能性が高いです。

Oリングはゴム製である以上、どうしても経年劣化するパーツです。
長期間使用していると、必ず交換が必要になります。

Oリングの劣化による水漏れは予兆がありません。
ある日突然起きるので、フィルター掃除を4~5回したら予防的に交換しておくと、安心かもしれません。

Oリングの交換には、製品によってはピンセットがないと取り出せない場合があります。(コトブキ SVXシリーズなど)

必要に応じて、準備しておきましょう。

ホースの繋ぎ目から水が漏れる

ホースとタップの繋ぎ目から、
ポタポタと垂れてきたら要注意

ホースのつなぎ目から漏れる場合、ホースの劣化の可能性が高いです。
また、短いホースを無理な配線で接続している場合にも起こり得ます。

セット時は無理な配線でなくとも、冬季に縮んだ場合に無理な配線になることも多いです。また、経年劣化でもホースが硬くなり、短くなります。
最初のセット時に、少し長めに切ってセットしておくのが良いでしょう。

ホースのつなぎ目から漏れる場合もフィルターを止め、当該箇所のホースとパイプを水槽から取り出してください。

次にホースの長さが十分であれば、水漏れが生じている箇所のホースをタップを外し、ホースを先端から3cmくらいカットしましょう。
カットしたら、残った部分の先端を4~50℃程度のぬるま湯に漬けて柔らかくし、再度接続します。

ホースの長さが十分にない場合は、ホースごと交換を行いましょう。


水の勢いが弱い、出ない

水の勢いが弱かったり、出ない場合はろ材に「目詰まり」が生じている可能性が高いです。
飼育生体の数が多く過密状態だったり、ろ材の掃除を長期間行わなかったりすると、目詰まりが生じる可能性があります。

フィルターセット時や掃除の直後で水が全く出てこない場合は、「呼び水」がうまくいっていない可能性が高いです。

ろ材の目詰まり

目詰まりとは、ろ材の繊維や粒の間にゴミがたまって詰まった状態を指します。

目詰まりは主に長期間フィルター掃除をしなかったことにより発生します。
心当たりがあれば、すぐに掃除を行いましょう。
ろ材を洗浄する際は、飼育水でもみ洗いをします。
※水道水で洗ってしまうと、せっかく定着したバクテリアが減少してしまいます。

特にウールマットなどマット系は消耗品です。
もみ洗いすることで数回は再利用できますが、形状を維持できなくなってきたら新品に交換しましょう。

ウールマットは消耗品

フィルター掃除をせずに長期間放置すると、目詰まりが発生しやすくなります。
目詰まり状態をさらに長期間放置すると、水漏れの原因になります。

飼育生体の数にもよりますが、長くとも3カ月に1回程度は掃除したほうが良いでしょう。

何度も使えるゲルマット
ウールマットをゲルマットに
入れ替えれば、以後交換いらず!

ウールマットの代わりに「ゲルマット」の使用は大変おススメです。

ろ材としての役割はウールマットと同等で物理ろ過を担いますが、こちらは耐久性の高さが特徴です。
もみ洗いすれば何度も繰り返し使えます。

※見た目はウールマットより少し小さく見えますが、水分を吸収して膨張することにより、フィルターに適したサイズになります。

フィルターの呼び水

水が全く出てこない場合は「呼び水」がうまくいっていない可能性が高いです。
呼び水とは、吸水パイプからフィルター内に通水し、排水パイプから水槽内に水が戻るまでの一連の動作を引き起こすことを指します。

呼び水に関するトラブルは、フィルターの最初のセット時や掃除の直後に発生しやすいです。

ボタンを押すだけで簡単呼び水

製品によっては呼び水機能がついています。
例えばコトブキSVXシリーズは呼び水機能が付いているので、呼び水に関するトラブルは少ないはずです。

この機能を活用することで、容易に呼び水が行えます。

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呼び水機能が付いていない製品の場合は、自分で呼び水を行います。

排水ホース側にスターターを差し込み、ポンプの要領で吸水して呼び水を行います。

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最終手段 吸って呼び水

呼び水機能がなく、スターターもない場合は排水パイプの先端から直接口で吸って呼び水を行うこともできます。

ホース、パイプを全て接続した状態で排水パイプの先端をくわえ、フィルター内に吸い込めばOKです。
吸い込む時間が長いと誤って水槽の水を飲んでしまうリスクがあるので、この作業の際はご注意ください。

不安であれば、呼び水機能が付いた製品か、スターターを使用すると良いでしょう。


外部式フィルターから別のフィルターに変更したい

外部式フィルターは高性能なフィルターですが、その分取り扱いが少々難しいと感じることがあるかもしれません。

その場合は、他の種類のフィルターへ変更を考えるのも良いでしょう。

▼他のフィルターについてはこちらを参考


外部式フィルターのトラブルシューティング まとめ

外部式フィルターで困ったら確認!
  • フィルターのトラブル対応に当たる場合は、まず一旦フィルターの電源を止めましょう。
    ダブルタップを使用している場合は、コックをひねって通水を止めてください。
  • 異音がする・・・エア噛みかインペラーが原因のことが多いです。
    まずエア噛みを疑ってみて、解決しなければインペラーを疑いましょう。
  • 水漏れがする・・・モーターヘッドかホースの繋ぎ目から漏れることが多いです。
    モーターヘッドの場合はOリングの劣化が主な原因です。
    ホースの繋ぎ目の場合は、ホースの劣化が主な原因です。
  • 水の勢いが弱い・・・目詰まりを起こしている可能性が高いです。
    フィルター掃除を行いましょう。
  • 水が出ない・・・呼び水に失敗している可能性が高いです。
    新しくフィルターをセットした時や、掃除の直後に起こりやすいです。

▼こちらも参考

投稿者
ほにゃらら sp.

福島県産のワイルド個体。
ロカリティの詳細は残念ながら記録がない模様。
アクアリウム歴はだいたい20年くらい。
「同属内で多様なバリエーション」が好き。若干コレクター気味。
つまりコリドラスや、ミクロソリウムが最高。ということですね。

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