まるで〇〇!上から眺めても美しい水草たち

水草・レイアウト
水草・レイアウト

上から眺める水草といえば、浮き草を想像するでしょう。
実は、浮き草以外の水草でも、上から眺めても楽しめる種類がいます。
それは雪の結晶のようであったり、星のようであったり、あるいは花火や花を思わせるものも……。
横から眺めてみたときとも違う、二面性の美しさを持っています。

視点を変えると、新しい水草との出会いがあるかもしれません。
今回は上から眺めても美しい、ひと味違った水草たちをご紹介します。

まるで「雪の結晶」

美しい姿で人々を魅了する雪の結晶は、六角形をベースに多様な形があるそう。水草の世界では、どんな姿を見せてくれるのでしょうか。水上葉、水中葉と比較しても興味深いものです。

ミリオフィラム マトグロッセンセ

アリノトウグサ科の水草、ミリオフィラムは成長が速く、葉が繊細な有茎草です。中でもマトグロッセンセは、まさに雪の結晶。水上葉、水中葉で姿はさほど変えません。CO2添加があると育成が楽、差し戻しで次々と増殖します。群生させると森の茂みを演出できるでしょう。

水上葉の姿

状態が良いと頭頂部はオレンジ色になり、緑、黄緑と多彩な彩りを見せる点も魅力です。

ホトニア

ホトニア(水中葉)

雪の結晶を思わせるように葉が展開するサクラソウ科の水草です。葉色は明るい黄緑から緑色。横に広がる性質から群生させると奥行きが出ます。北米原産で低水温、高光量を好みます。成長は遅く、高さもあまりないため中景に使っても良いでしょう。ピンク色の花を咲かせます。

水上葉の姿

水上葉を植えると溶けるように枯れてしまうことも。水槽などに浮かべて発根してから植栽すると良いでしょう。

アンブリア

金魚藻として定番のカボンバに似ていて、より繊細な水草です。雪にも花にも見えるでしょうか……。高光量下で育成すると新芽部分が鮮やかな黄色からほんのりとした赤色に色づき、大変美しい草体を展開します。和名のキクモで流通しているものは国産のアンブリアで育成条件に違いはありません。

水上葉の姿

成長スピードは速く、育成は容易です。和風な雰囲気で金魚やメダカの水槽によく合います。肥料切れに弱い点に注意してください。

まるで「星」「太陽」

水草の世界に宇宙が⁉多角形の星も、輝くような太陽も見つけることができました。

ホシクサ エリオカウロン キネレウム

水田や休耕田など日本にも自生するホシクサの一種です。ツンツンした肉厚で深緑の葉が大変美しく、前景のワンポイントとして目を引きます。最大で10cm程度と迫力のあるサイズになります。

育成は他のホシクサ科の種と比較すると容易で、最低限の養分とバクテリアが十分に繁殖していれば大丈夫。CO2添加も酸性下であれば必ずしも必要ではありません。

スターレンジの仲間

南米系水草を代表するホシクサ科の水草です。スターレンジの名は、上から見ると頂芽が星型に見えることに由来。ライトグリーンが非常に美しく、群生した姿は緑の森を思わせるでしょう。

茎が非常にしっかりしていて垂直に伸びる傾向にあります。産地によって微妙な違いがあり、非常にコレクション性が高い品種です。

ただし、育成範囲の幅が狭く強酸性、軟水という限られた水質で育つこと、高温にも弱いために育成環境を整える必要があります。

いろいろなスターレンジ

ラガロシフォンマヨール

線形の葉がびっしりと放射状に広がる様はインパクト十分。中~後景草向きのやや大型で迫力があります。トチカガミ科特有の透き通った緑色で繊細な葉はカールしていますが、上から見た姿はたとえるなら太陽といったところでしょうか。葉縁には微鋸歯が入り、ピンク色の花を咲かせることも特徴です。

比較的新しい水や低水温、高光量を好みます。美しい草姿を維持するには、CO2を添加することと差し戻しで増殖させると良いでしょう。光量が弱いと節間が伸びます。

まるで「花火」「花」

上から見ると花火や花を思わせる姿、さまざまな色……水草の世界は実に多様であることを教えてくれます。

ヒプティス ラキニアータ

ヒプティス ラキニアータ(水中葉)

2022年に初めて日本に持ち込まれたシソ科の有茎草です。南米原産で葉には深い切れ込みが入り、頂芽部分は赤~ピンク色に染まります。定期的なトリミングによっては前景~中景でも使用でき、レイアウト幅の広い水草です。シソ科植物らしく、苦味のあるような特有の香りがあります。

水上葉の姿

ウォーターウィステリアのような草姿ですが、水中では前景化する傾向にあり、底床をはうように成長します。

プロセルピナカ パルストリス キューバ

ミリオフィラムと同じアリノトウグサ科の水草。強調された鋸葉とオレンジ~赤の葉色が大変美しく、十分な光量とCO2添加で緑から赤く染まります。ショックを受けると葉にやや奇形が現れます。トリミング時に根元から切りすぎない、成長が遅くコケが生えやすい点に注意が必要です。

水上葉の姿

水上葉は浅裂し、葉色は緑色です。葉の切れ込みも色も水中葉と大きく異なります。

インディアンジャイアントアンブリア

環境が良いと直径10cm近くになる大型のアンブリアです。4~5本を植え込むだけで水槽がグッと華やぎます。節間の詰まった大輪の株は見事ですが、CO2と光量のバランスが悪いと節間が長く、見た目がイマイチに。光量を固定してCO2の添加量を調整すると簡単です。

水上葉の姿

トリミングや植え直しを嫌うため、差し戻しメインで維持すると良いでしょう。水上葉と水中葉では大きく姿が異なります。

ヒドロトリケ ホットニフローラ

あまり市場に出回らない、マイナーなオオバコ科の水草です。針のように直線で明るい緑色の葉はシャープな印象でレイアウトのアクセントになります。

低水温で酸性から中性の軟水で育成でき、整った環境下では早く成長します。

アラグアイア ミズマツバ

南米アラグアイア産、頂点と茎がほんのりと赤みを帯びるミソハギ科の水草です。南米産らしく酸性から弱酸性の水質を好みます。有茎草の中では比較的成長が遅めで、導入時から1カ月程成長が止まる場合があります。それでも一度新しい水環境に慣れると比較的容易に育成が可能です。

水上葉の姿

強光下で水深が浅い環境では水面をはうように枝分かれします。新芽を差し戻すことで簡単に増やすことが可能です。

最後に幾何学模様を描く浮き草をご紹介します。

ルドウィジア セドイデス

整然と並んだ菱形の浮葉が描く見事な幾何学模様。強光下では真っ赤に染まる姿がとても美しい浮き草です。一見するとヒシのようですが、水上で咲かせる黄色の花はルドウィジアならでは。

葉先にかけて鋸歯、葉の裏側は有毛の特徴があります。強光と高温を必要とするためビオトープ向きですが、直射日光が当たる明るい場所なら器に浮かべてグラスアクアで楽しむのもおすすめ。

まとめ

チャームで取り扱っている水草は多種多様!
今回は上から眺めても美しい水草をご紹介しました。
新しい水草との出会いがあれば幸いです。

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