これでもう迷わない!エアーポンプとストーンの選び方

活用テクニック
活用テクニック用品解説

どうも、ほにゃらら sp.です。

今回は、エアーポンプとストーンの選び方について紹介しようと思います。
エアレーションの際にエアストーンは欠かせませんが、実はストーンごとに適正なエアーポンプがあるのです。

そのあたりの判断について、まとめて紹介しようと思います。

GEX製のエアーポンプなら、ポンプとストーンの基本的な組み合わせは次の通りです。

ポンプやストーンの細かい仕様はさておき、とりあえずエアレーションを導入したいだけであれば、上記の組み合わせで事足ります。

エアーポンプとストーンの接続チェックリスト
  • 水槽の幅サイズを確認し、そのサイズに合ったポンプを選びましょう。
  • ポンプの吐出量を確認し、その吐出量以下に適合のストーンを選びましょう。
  • 適合するエアチューブは多くの場合、外径6mmです。
    チューブの径について記載が無い場合、6mmと考えてよいです。
    (※記載がある場合は記載に従ってください。)
  • ポンプのスペックが十分なのにエアーが出ない場合、配置や配線を確認しましょう。

エアーポンプの選び方

それでは、少し掘り下げて説明していきましょう。

まずほとんどのエアーポンプ製品ではパッケージに「●●cm水槽用」と記載があります。

お手持ちの水槽サイズに合ったものお選びいただければ、まず間違いはありません。

分かりやすい例として「GEX イーエアー」シリーズを表では紹介しましたが、目安にある範囲の吐出量を持つエアーポンプであれば、どの製品でも同等の機能が期待できます。

一個口と複数個口、どちらを選ぶべき?

1500SBは1個口
1500WBは2個口

エアーポンプは多くの場合、吐出口が1つの「1個口」タイプと、吐出口が2個以上になる「複数個口」タイプがあります。
迷ったら、基本的に「1個口」タイプでOKです。

もし、1個のエアーポンプで複数の水槽に分岐してエアレーションを行いたい場合には、「複数個口」タイプを使用します。

特に複数個口タイプを使用しておきながら、片方にだけストーンを接続した場合では、片方にしか吐出の負荷がかからなくなってしまいます。

×片方だけ繋げる
負荷が大きい
〇両方繋げる
負荷が均等

ポンプの運転に偏った負荷がかかると、製品寿命が本来より短くなってしまうことがあります。
このために複数個口タイプを使用している場合は、できるだけすべての吐出口にチューブを接続しておくことが推奨されます。

片方が空く場合
一方コック

複数個口タイプのエアーポンプで空きがある場合は、一方コックを使用して本体にかかる負荷を調節すると良いです。

エアチューブを短く切り、先端にコックを取り付けます。

この状態で使わない吐出口にエアチューブを接続しておけば、ポンプ本体にかかる負荷を調節することができます。

ニッソー 金属一方コック 2個入
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丸型以外のエアストーンを使用する場合

一般的にエアストーンは、丸型のものが基本形です。
エアレーションだけが目的なら、丸型を選ぶと良いでしょう。

しかし、使用する場面によっては、それ以外の形状の「特殊な形状のエアストーン」を利用が有効な場合もあります。

この場合には、本来の水槽サイズより大きな水槽に適合となる、上位機種が要求されることもあります。

丸型エアストーン

エアストーンの選び方

基本的に丸型の製品でOKです。
しかし次のようなケースでは、丸型でないほうが有効かもしれません。

特殊な形状のストーンが有効なケース
  • 大型水槽の場合→ロング型
  • 過密気味の場合→ロング型
  • 溶存酸素量の高い環境を好む生体を飼育する場合→拡散型
  • 水槽内の美観を重視したい場合→カーテン型、極小型
ロング型
拡散型
カーテン型
極小型

特殊なストーンを使いたいなどの意図があり、ストーンの仕様を細かく見る場合は「吐出量」に着目します。
この数字が大きければ大きいほど強い風量を要求し、より力強い吐出量を持つポンプへの接続が必要 ということになります。

多くのエアストーンでは、「適合ポンプ:吐出量〇〇L/分 以上」 と記載があります。
基本的にはこの記載に従い、ストーンが指定する吐出量よりも吐出量が大きいポンプを接続すればOKです。

接続するエアーポンプの吐出量がストーンの指定よりも大きい場合、泡が勢いよく出ますが使用自体は可能です。
ポンプの吐出量がストーンの指定よりも小さい場合は、せっかく接続しても泡が出ないことがあるため注意が必要です。
エアーポンプに関して、大は小を兼ねるといえます。

特殊な形状のエアストーン

一般的にエアストーンは丸型ですが、用途によっては特殊な形状のものを採用したほうがベストな場面もあります。

代表的なものをいくつか紹介します。

円柱型(ロング型)

水槽の広範囲にエアレーションを行うことができるストーンです。水槽全体に酸素を行き渡らせたい場合や、飼育している生体の数が極端に多い場合に使用します。
その性質上、どちらかといえば大型水槽向けになりますが、過密気味の水槽ではぜひ選択肢の一つとして検討したいところです。

長ければ長い製品ほど広範囲に酸素を供給できますが、その代わりポンプに強い吐出量を要求する傾向があります。

30cm水槽なら45cm水槽用ポンプ、45cm水槽なら60cm水槽用ポンプを採用 といった具合に、水槽の推奨サイズよりワンランク上のポンプを採用したほうが、安定したエアーの供給ができます。

拡散型(ディフューザー型)

拡散型はエアレーションを細かく水に溶け込ませ、溶存酸素量を上げるタイプのストーンです。

CO2添加に用いられる拡散器(ディフューザー)と似た形状をしており、同様の仕組みで溶存酸素量を上昇させてくれます。

このタイプのストーンは、ビーシュリンプやプレコ、ロングノーズ系コリドラスなどの、溶存酸素量が高い環境を好む生体に有効です。

似た用途で使用するストーンに、円盤型の製品もあります。基本的な用途は同様です。

どちらも通常のストーンより、多少強めの吐出量を要求する傾向があります。

ポンプの吐出量がストーンの要求に満たない場合、全くエアーが出ないことあるので注意しましょう。

また、目が細かい分一般的なストーンに比べ目詰まりを起こしやすい点にも注意します。定期的なメンテナンスも欠かせません。

カーテン型

カーテン型は円柱型同様水槽全体にエアーを行き渡らせたい際に使用するストーンですが、どちらかといえば機能性より見栄え重視となる製品です。

円柱型と異なり、ぐにゃぐにゃとお好みの形に曲げることができ、派手なエアーカーテンを水槽内の演出として追加できる点が最大の特徴です。

その特性から円形状に配置したり、石や流木などを避けて配置したりと自由度の高さも魅力です。

カーテン型は数ある特殊形状のストーンの中でも、最も高い吐出量を要求するタイプです。
複雑に曲げて配置するほど強い圧力が必要となりますので、ご使用の水槽サイズから1~2ランク大型の水槽向けとなるポンプを利用したほうが、良い結果が得られることが多いです。

極小型

極小型はエアチューブにストーン自体を直接はめ込んで使用するタイプです。

見栄え重視のストーンといえますが、カーテン型とは逆に水槽内にできるだけ目立つものを配置したくない場合に利用されます。

その性質上、広範囲にわたっての酸素供給ができないので、小型水槽向けの製品となります。

アイデア次第で様々に利用できます。
小型水槽では特にオシャレです。

ウッドストーン

ウッドストーンは名前の通り木製のエアストーンです。
基本的にはプロテインスキマーの専用品となり、その性質上専ら海水水槽に用いられます。

性質上、淡水では微細泡が思うように発揮されないことが多いです。
また木製であるため劣化が早く、淡水の水槽では拡散型や目の細かいタイプのストーンを使用したほうが有効な場合が多いでしょう。

プロテインスキマーではこのストーンのみが使用できるので、交換用は多めに持っておくことをおススメします。

浮力が強いため、そのままの設置では浮いてしまう点に注意します。

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「目の細かさ」とポンプ吐出量の関係

エアストーンが要求する吐出量を決めるのは、「ストーンの大きさ」と「目の細かさ」の2つで決まります。
ストーンが大きければ大きいほど、一度に供給できる酸素量も多くなりますが、その分吐出量の強いポンプを要求します。

一方で、ストーンのサイズが同じ場合でも、泡の目が細かさも重要です。
目が細かければ細かいほど、吐出量の強いポンプを要求します。

ストーン自体のサイズは見た目で区別できるので分かりやすいのですが、泡の目の細かさはぱっと見ではほとんど区別できません。
このため、泡の目のサイズに指定がある製品の場合、#シャープで数字が割り当てられていることが多いです。
数字が大きいほど、泡の目が細かくなります。

#100と#180の比較
#100
#180

サイズが同じストーンの場合、泡の目の細かさは見た目ではほとんど区別できません。

#100 泡の目が粗い = 吐出量の弱いポンプで十分

#180 泡の目が細かい = 吐出量の強いポンプが必要

例えば#100と#180の製品を比べた場合、#180と数字が大きいほうがより目の細かい繊細な泡を供給できます。
単純にエアレーションの添加を行いたいだけであれば、粗いほう(数字が小さい)を選んで構いません。

ビーシュリンプやプレコなど、溶存酸素量の多い環境を好む一部の生体に関しては、泡の目の細かいエアストーンを選んだほうがより適した環境を整えることができます。

溶存酸素の多い環境を好む生体
ビーシュリンプの仲間
プレコの仲間
ロングノーズ系コリドラス

エアチューブの選び方

記載が無ければ、
ふつう外径6mmチューブ対応です。

チューブは特別に記載が無ければ、一般的には外径6mmチューブが標準規格として対応します。

多くの製品で各社共通しているため、チューブをお求めの際は外径6mmのものをとりあえず購入しておくと安心です。

なおこのチューブには「エアーチューブ」「エアホース」などいくつかの呼び方がありますが、基本的に同一のものを指していると考えてよいです。
このページでは「エアチューブ」に呼び方を統一します。

チューブの材質

エアチューブにはいくつかの種類があります。
単純に酸素を供給したいだけであればどれを用いても構いませんが、用途によって使い分けができるとなおベストです。

塩ビチューブ(ビニールチューブ)

最も一般的なチューブです。
安価で入手しやすく、迷ったらこちらを選んで問題ありません。

長期間使用しているとだんだんと硬くなってくるため、定期的な交換が必要な点に注意してください。

シリコンチューブ

塩ビ製に比べると少々高価となりますが、長期間使用していても硬くなりにくく、使い勝手の良いチューブです。

交換の手間をかけたくない方には、こちらがオススメです。

ただし、魚病薬を使用すると色がついてしまい、落ちにくくなってしまいます。
薬浴用水槽では、定期的な交換が前提となるビニールチューブを使用したほうが良いでしょう。

耐圧チューブ

高い圧力に耐えられるチューブです。
基本的にCO2添加用となりますので、間違えないようにしましょう。

エアチューブとして利用されることはほとんどありません。
チューブ類の中では最も透明度が高いので、その点に価値を見出すのであれば一考の余地があります。

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スリムチューブ

基本的にエアチューブは外径6mmですが、一部に外径3mmのものが存在します。
一般的な通称「スリムチューブ」と呼ばれるタイプのチューブで、一般的なエアチューブに比べすっきりスマートに設置できる点が魅力です。

一般的なチューブとの比較。

直径が半分になると、これだけ印象が変わります。
径が細いと水槽内で配線が目立たないので、レイアウトの美観を重視したい方にオススメです。

ただし、直径が異なるので、一般的なエアーポンプなどにそのまま接続できない点に注意します。

スリムチューブの接続には、専用の径変換用アダプターが必要です。
6mm径⇔3mm径の変換には、アダプターをご利用ください。

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ワイヤーホース

チューブの中に針金が入っており、お好みの角度に自由自在に曲げることができるエアチューブです。

チューブの配線をすっきり思い通りに行うことができるため、古くから人気の商品です。

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エアーが出ない?と思ったら

ポンプ自体の吐出量とは別に、ポンプやエアチューブの設置の仕方も吐出量に影響を与えます。
ポンプの性能が十分なのに記載されているスペックの性能が発揮されない場合、配置や配線を見直すと解決するかもしれません。

エアチューブが長い

エアチューブを長くすれば長くするほど、実際に水槽までに到達できる吐出量は落ちます。
通常使用する場合、30~50cmほどの長さで利用すると良いでしょう。

それ以上長くしてしまうと、ポンプのスペック通りの吐出量でエアーが添加されない場合があります。

ストーンの位置が深い

ストーンを深くに配置すると、深くするほど吐出量が落ちます。
特に深さ45cm以上の水槽で発生しやすいです。

水深が浅い = 吐出量の弱いポンプで十分

水深が深い = 吐出量の大きいポンプが必要

水槽によっては必ずしも底面付近に配置する必要はなく、中層付近の配置で十分なことも多いです。
エアーの出が悪い時は、ストーンの位置を30cmより浅く配置すると解決することもあります。

ポンプの位置が低い

ポンプの位置が水面より低いと吐出量が落ちます。
本来のスペックを発揮してもらうためには、水面より上へ配置する必要があります。

また、設置位置がどうしても水面より低くなってしまう場合、停電時に水がポンプに逆流することで故障を引き起こすリスクもあります。

この対策としては、「逆流防止弁」が必要です。

逆流防止弁
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便利なジョイント

他にも、エアチューブの配線時に便利なジョイントもあります。
これらを活用することで、すっきりと見た目美しく配線ができます。

特に次の3型が、汎用性が高くおすすめです。

  • U型:水槽の縁にかけたい時
  • JL型:エアストーンを水平に設置したい時
  • S型:極小型ストーンを使用したい時
U型ジョイント
U型使用例
JL型ジョイント
JL型使用例
S型ジョイント
S型使用例
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ジョイント接続時の注意

※外径6mmのチューブに適合しますが、ジョイント自体の外径も6mmです。
接続の際に圧力をかけ過ぎると割れる恐れがありますので、エアーチューブ専用となります。

※チューブが入り難い場合は40~50℃程度のお湯などで、チューブを温めて柔らかくしてから取り付けしてください。


以上でエアーポンプとストーンの選び方の基本はばっちりマスターです!
この記事でポンプ&ストーン選びの疑問が解消されましたら、幸いです。

ここで紹介した内容は基本形となります。
これ以外にも工夫次第で、エアレーションは機能としても、演出としても、さまざまな役割を持たせることが可能です。

ぜひ、使いこなしてみてくださいね!

投稿者
ほにゃらら sp.

福島県産のワイルド個体。
ロカリティの詳細は残念ながら記録がない模様。
アクアリウム歴はだいたい20年くらい。
「同属内で多様なバリエーション」が好き。若干コレクター気味。
つまりコリドラスや、ミクロソリウムが最高。ということですね。

コメント

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