ミナミヌマエビと同様に人気の高いヌマエビの仲間アルジーライムシュリンプ。
アクアリストを悩ませる黒ヒゲコケ対策にもなるといわれています。
今回はコケ除去能力の紹介ではなく、繁殖方法や、交雑についてご紹介します。
アルジーライムシュリンプって?
アルジーライムシュリンプは、過去の記事でも取り上げていますが
おさらい程度にご紹介しましょう。
別名ノコギリヌマエビ、中国南部(江民)原産、体長3~4cmで雑食性の淡水ヌマエビです。体色の色彩が明るく名前の通りライムグリーン色が美しい種です。ミナミヌマエビと比較するとさらに色の鮮やかさが目立ちます。
コケ除去能力にもたけており、黒ヒゲコケの対策になります。
下記の記事で詳しく説明しています。
アルジーライムシュリンプの色は個体差も大きく淡水のエビ色といったイメージです。
繁殖能力は!?
繁殖能力はミナミヌマエビと同じく高いです。大卵型であり、環境が整っていれば水槽内で増えていきます。気付いたら増えていたということもあります。
繁殖方法について
カワリヌマエビ属(ミナミヌマエビ・チェリーシュリンプ)と変わりません。
基本的な飼育設備を準備し、水質と流木や水草などを入れて環境を整えてあげます。アルジーライムシュリンプを10~20匹水槽に導入します。
オスとメスの比率は3:7を推奨していますが、匹数の販売が多いのでペアで販売している場所は多くありません。
下記の記事にて詳しく繁殖方法についてご紹介しています。こちらの記事も参考にしてください。
ペアリング
シュリンプの場合、ペアリングさせるというより複数飼育を行って繁殖させる形となります。
販売されているシュリンプのサイズにもよりますが、1cm未満のシュリンプでは雌雄判別が難しいため、最低10匹程度導入したほうが良いです。
こちらは、シュリンプの必要な栄養素が考えられたエサです。
※抱卵や成長に必要な栄養素「リン脂質」が配合されています。
抱卵のタイミングや時期などについては、こちらの記事をご参照ください。
繁殖させるためのポイント!
ストレスをなるべく与えない!
コケのお掃除屋さんとして認識が強く、魚などとの混泳が多いかと思います。シュリンプは体長が3~4cmと小さいこと、温厚な性格であるという点から、攻撃されやすいです。
ストレスを与えないためにも水草や流木、シェルターなどを用いて隠れる場所を多く作ってあげるようにしましょう。
モスをまくのが苦手、巻き付ける方法がわからない方というには、モスを巻いた便利なアイテムがオススメです。
エビ専用のエサを与える
コケを食べているから十分と思っている方もいるかと思いますが、エビも栄養不足になります。成長・抱卵をさせるためには、甲殻類に必要な栄養を補えるエサが必要になります。
エビ(甲殻類)の必要な栄養素が考えられているフードのおすすめになります。
水温を一定にたもつ
最適水温は20~25℃です。
低水温での環境下でも抱卵は行われますが、急激な水温度変化に弱いので水温は一定に保つようにします。冬場はサーモスタットなどで、夏場はサーモスタットのみでは水温上昇を抑えることが難しいため、クーラーやファンなどで水温の維持に努めてください。
交雑について
近縁種との混泳は注意
アルジーライムシュリンプはミナミヌマエビやチェリーシュリンプと近縁関係にあります。
近縁関係であることから、画像のシュリンプたちとの交雑が起こります。
チェリーシュリンプも全ての種が交雑対象となるとは限りませんが、近縁種のミナミヌマエビは交雑してしまうので、アルジーライムシュリンプのみの飼育が良いでしょう。
交雑しないシュリンプ
アルジーライムシュリンプはカワリヌマエビ属です。ヒメヌマエビ属のビーシュリンプ類、ヤマトヌマエビなどとの交雑がありません。
シュリンプ同士を混泳させるなら、属の違う淡水のエビから検討してみてください。
混泳はさせない!
小さいシュリンプ同士でも小さな小競り合いがあります。ヤマトヌマエビは体長もアルジーライムシュリンプと比較すると大きいため、混泳する種の匹数は少なくした方が良いです。
こちらは熱帯魚などを含めた混泳関係を表した図です。
混泳可能ではありますが、小さな魚でも小さなエビにちょっかいを出しエビはストレスを感じます。繁殖を行うなら混泳させない方が良いです。
※稚エビは極めて小さいのでブリード水槽での混泳は向きません。
まとめ
アルジーライムシュリンプはミナミヌマエビと同じく飼育が容易です。繁殖させるにあたっては、注意すべき点を確認し、適切な環境を作ってあげれば殖えていきます。小さな水槽で飼育していると、アルジーライムシュリンプだらけということもあります。繁殖を行う際は余裕を持たせた飼育環境を準備してあげるようにしましょう。
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