5分でわかる!身近にひそむメダカの天敵<メダカの教室9限目>

メダカ
メダカメダカの教室

こんにちは、メダカ担当のスズキです(魚ではありません、人間です)。
世の中のメダカブームに乗ってメダカを飼い始めた人も多いのではないでしょうか。
「メダカの教室」は、そんなビギナー向けのなるほどシリーズです。

今回の授業は、身近にひそむメダカの天敵について。
屋外飼育の場合、共食いはなさそうなのに、メダカが減ってしまう事態が少なからずあるようです。
飼育下にあってもメダカには多くの天敵がいます。果たしてその正体は……?

空からやってくる!メダカの天敵(鳥)

シラサギ

水槽の周囲にフンや羽根が落ちていませんか?
水を飲みに来ただけかもしれませんが、メダカの存在に気付かれてしまったら……。住宅地で見かける鳥でもメダカの捕食は珍しくありません。

鳥の強みはなんといってもその翼。マンションの高層階にも飛んでくる、仲間を連れてくる可能性も頭に入れておきましょう。

カラス

住宅街でゴミを荒らす迷惑者のカラスは雑食性で、人が食べるものから小動物、昆虫までとにかく何でもよく食べます。当然ながらメダカも捕食対象で、カラスの被害に遭ってしまったメダカ愛好家も多いようです。被害も大きくなりがちなので対策はお早めに。 

サギ

サギは大型の鳥です。本来は水辺で暮らすサギですが、近年では郊外の住宅地に繁殖してフンや悪臭に悩まされる地域が増えています。水辺の鳥とあってか魚が大好物なのが困りもの。体が大きい分、食べる量も多くなります。サギによる被害に遭った事例から見ると数百匹単位でメダカがいなくなってしまうようです。サギには昼行性、夜行性がいます。生活環境にサギがいる場合は、しっかり対策してください。

空の天敵対策:フタやカバーをかけることが有効です。

陸からやってくる!メダカの天敵(動物)

ハクビシン

昼間に活動するものが多い鳥に対して、動物は夜でも活発に行動するものが多くいます。近年では畑や庭を荒らすタヌキやハクビシン、アライグマなどが生息地を拡大化、雑食性の彼らはメダカも食料としてしまうようです。

都会に住んでいるからといって油断はなりません。次に挙げるのは、いずれも都心エリアにまで出没する身近な動物たちです。

ノラネコ

ネコは本来、狩りをして食料を調達する肉食動物。動くものを見ると狩猟本能が刺激されるのはそのためです。ネコは水を嫌うといっても、興味のあるものに対してはまた別なのでしょう。個体差はあるようですが、水槽で泳ぐメダカを見ればすくいとってしまう可能性は大きいです。必ずしも食べることが目的ではなく、イタズラすることも頭に入れておいてください。お住まいの地域にノラネコがいる場合は要注意です。

ハクビシン

ハクビシンはジャコウネコ科の肉食動物です。夜行性なので、姿を見る機会は少ないでしょう。写真のとおり、白い筋が入ってるけどタヌキかな?という顔でネコのようなスラリとした体型が特徴です。畑を荒らすだけでなく、家屋にすみついてフンや尿をまき散らす、感染症のリスクなど、かわいい見た目に反して実害が大きな動物です。雑食性で果実を好む一方で小動物も捕食します。メダカも狙われるので注意してください。一辺8cmの正方形の隙間があれば成獣でも入り込めることも厄介です。

アライグマ

アライグマもかわいい見た目に反して危険な動物です。ハクビシン同様に畑を荒らし、家屋に損害を与え、感染症のリスクをもたらします。雑食性であることも共通していますが、アライグマにいたってはニワトリやアヒル、ネコさえも捕食する被害が報告されています。また、アライグマによるメダカの被害では、網を破壊したケースも見られました。アライグマは手先が器用なことで知られていますが、かなり乱暴なようです。

陸の天敵対策:フタやカバーをかけることが有効です。フタは専用の飼育鉢とセットで購入をおすすめします。動物はフタをずらす可能性があるため、重しをすると良いでしょう。

鳥・動物対策におすすめのフタ

ノラネコ対策にはこちらも有効

水中に侵入してくる!メダカの天敵(水生昆虫)

ヤゴ

昆虫の中には、水中または水上で生活する「水生昆虫」と呼ばれるものがいます。タガメやゲンゴロウ、ホタル、ヤゴがその代表です。“水中のギャング”ことタガメがメダカを捕食するシーンを捉えた写真を見たことがある人も多いでしょう。水生昆虫には肉食タイプが多く見られます。

水生昆虫といっても昆虫です。羽を持っていれば飛んで移動することができます。つまり、メダカの水槽にやってくる可能性があるわけです。

ボウフラ

ボウフラは蚊の幼虫です。ボウフラがメダカにとってエサとなるのは、成魚になってから。稚魚、特に生まれたばかりの針子の期間中は立場が逆転して、針子がボウフラに食べられるリスクがあります。ボウフラである期間は一週間程度と短いのですが、蚊が大量に発生する原因になるため産卵防止対策をおすすめします。

ヤゴ

ヤゴはトンボの幼虫です。ヤゴはふ化して、羽化のために陸に上がるまでの期間を水中で過ごします。通常は春にふ化してその年の夏または秋に羽化しますが、大型のオニヤンマはなんと3年もヤゴとして過ごすようです。ヤゴは非常にどう猛で肉食性が強く、メダカなら1日に数匹のペースで捕食するといいます。秋の産卵シーズン前に対策をしておきたいものです。

水中の天敵対策①:鳥や動物のように器用にフタをずらすことはなくても、水槽に侵入できないよう目の細かなもので対策が必要です。
水中の天敵対策②:害虫用駆除剤を利用します。安全のためにも水槽用に開発されたものを使用方法に従って使用してください。

<ネットがおすすめのワケ>
稚魚や植物の育成には十分な太陽光が必要です。太陽を遮ってしまうようなフタや暗い室内への移動と違い、ネットなら目が細かくても安心ですね。
また、フタ付き容器の中でも衣装ケースのような密閉式で透明なフタは、水温をかなり上げてしまうリスクがあるのでおすすめできません。この点でも目の細かなネットのほうが良いというワケです。

水槽の害虫駆除にはレスバーミン!

メダカの天敵となるヤゴの対策をしたい方、ボウフラ(蚊)の発生に困っている方におすすめなのが水槽の不快害虫駆除を目的に開発されたレスバーミンです。金魚やメダカの生体や水草、水生植物にも安全、安心して使うことができます。
※脱皮をする生物がいる場合、使用前に別の容器に移してください。

虫対策におすすめのネット

メダカの盗難にもご用心!

品種によっては高値で取り引きされることもあってか、高級メダカを中心にメダカの盗難事件が全国的に発生しています。

盗難の場合、メダカに直接の被害はないため、飼育者にとっての天敵といったほうがふさわしいのかもしれません。

ドロボー

事件化されるのは、まぎれもなく人間です。深夜にコソコソすくって盗むケースもあれば、水槽ごと盗むという大胆なケースもあるようです。数百匹単位で盗まれることも珍しくありません。店舗に限らず、個人宅からメダカが盗まれたという話も多々あります。

盗難対策:大切に育ててきたメダカを守るためには、屋内で管理する、防犯カメラをつけるなどの対策が考えられます。踏むと音が鳴る防犯砂利を使うのも一つの手です。

ドロボー対策におすすめの防犯砂利

まとめ

今回は、身近にひそむメダカの天敵についてお届けしました。
これらはほんの一例です。かわいいメダカたちを天敵からしっかり守ってくださいね。
それでは次の授業をお楽しみに!

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