ウナギ<日本産淡水魚解説>

その他水生生物
その他水生生物

どうも、ほにゃらら sp.です。

今回ご紹介するのはウナギ。
かば焼きなどで食材としてもおなじみの、あのウナギです。

近年では絶滅危惧種とされるほど、数が減ってしまったといわれています。
今回は“ウナギの飼育”に関して焦点を当てて紹介します。

ウナギとは

生物学的情報
名前ニホンウナギ
学名Anguilla japonica
別名うなぎ、まむし
分類ウナギ目ウナギ科
食性肉食
分布日本
飼育要件
飼育しやすさ★★★★☆
簡単
入手しやすさ★★★☆☆
ふつう
混泳しやすさ★★☆☆☆
混泳不向き
最大体長100cm
適正水温5~30℃
pH生存可能:6.0~9.5
適正範囲:7.0~9.0
備考脱走に注意

蒲焼等で古くから日本の食文化に深い関わりを持つ魚です。
愛嬌のある顔つきでなじみ深い魚ですが、生態に関しては不明点が多い種です。

観賞魚としては、「大型肉食魚」の部類に入ります。
海水から淡水まで幅広い水質に適応できるため、水質に関してはほとんど選びません。

極端にpHが低い環境では調子を崩しやすく、極端に低水温ではスレた部分にカビが生えやすくなる点に留意します。

夜行性で小魚、甲殻類等を捕食しています。
飼育下では生きたイトミミズ、小魚等を与えます。
慣れれば人工飼料を食べてくれる個体もいます。

肉食性のため、混泳には適していません。
単独飼育が原則です。

全長は最大1mとなりますが、にょろにょろとした体形で狭い場所を好みます。
このため土管やシェルターなどにすっぽりと収まってくれることも多く、実質的には60cm水槽でも終生飼育は可能です。

寿命は20~30年ほどと非常に長寿といわれています。
長い付き合いになる点も把握して飼育を開始しましょう。

カラーバリエーション

ウナギの体色は基本的にグレーを基調としますが、時折色彩変異個体が見つかります。

通称「パンダウナギ」と呼ばれる白黒の個体はアクアリウム用としてぽつぽつと入荷が見られます。

白黒の色彩変異個体
通称「パンダウナギ」

いろいろなウナギ

単に「うなぎ」といえば一般的に本種を指します。
アクアリウムでは他にもいくつかうなぎの仲間が流通します。

関連性のある種を紹介します。

オオウナギ

学名:Anguilla marmoriata
最大サイズ:約200cm

南日本を中心に生息するウナギです。
日本では九州南部~沖縄方面にかけて多く見られます。
海外でもインド洋、太平洋沿岸域で普通に見られ、一般的なウナギに比べ熱帯性が強いといわれています。
冬季は加温して、25℃前後で飼育すると良いでしょう。

最大で全長2m、体重20kgに達し、背中側は黄褐色の地に黒褐色のまだら模様がある点でウナギと区別できます。

ウナギの大型個体を“大うなぎ”と呼ぶことがありますが、本種はそれとは異なる全くの別種です。

ウナギと同様に食用にもなりますが、やや大味と言われウナギほどおいしくはないそうです。

アミメウナギ

学名:Erpetoichthys calabaricus
Calamoichthys calabaricus

最大サイズ:約90cm

アフリカに生息するポリプテルスに近縁な1属1種の魚です。
見た目や行動はウナギに似ており、名前もウナギとつきますが、ウナギの仲間ではありません。

ロープフィッシュの名前でも知られ、ポリプテルスの近縁種として古くから知られます。

腹ビレはなく、ポリプテルスのようにガノイン鱗を持ちますが、ロープのように長い体が最大の特徴です。飼い込まれた個体は緑がかった体色が美しく、60cm水槽でも終生飼育ができます。

飼育は容易ですが、ポリプテルス以上に僅かな隙間でも飛び出てしまうので水槽には必ずフタが必要です。


有用なアイテム

ウナギは飼育設備に関して要求は低めです。
最大サイズは1mを超えうるものの、体を伸ばせばの話なので普段はコンパクトに収まってくれます。
このため、水槽サイズは60cmあれば終生飼育ができ、フィルターなど飼育設備はあまり選びません。

底床と餌に関しては注文を付けてきます。

底床内に潜る習性があるため、底床はできるだけ目の細かい砂を採用します。
餌は肉食性であるため、活き餌を好みます。
慣れれば人工飼料を食べてくれる個体もいるので、可能な個体は餌付けたほうがその後の飼育が容易になるでしょう。

人工飼料にはやや餌付きにくい側面があります。
最初は活き餌を与え、徐々に人工飼料へと切り替えていくと良いでしょう。

水槽フィルター底床
60~90cm投げ込み、外掛け、上部、外部イトメ、赤虫、アカヒレ、メダカ、小赤、エビ、クリル、人工飼料

60cm以上あれば飼育可能です。
立派な肉食魚でありながら、最大サイズを見越しても1匹なら60cm水槽で十分でしょう。
90cm以上の水槽で飼育すると、のびのびと飼育できます。

なお、ウナギは脱走の達人です。
水槽の縁と水位の差があまりないと、そこから飛び出して脱走してしまうことが多いです。

水位を低めにしたり、フレーム水槽やフランジを付けた水槽を採用したり、しっかりとフタを乗せて隙間をふさぐなどで対策しておきましょう。

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本種は水質に関しては寛容で、あまり細かい要求をしてきません。

投げ込み式、外掛け式でも十分です。
成長してくると排せつ量が増えるので、必要に応じて上部式や外部式などろ過能力の高いフィルターを採用すると良いでしょう。

底床内に潜る習性があるので、目の細かい砂が理想的です。
ソイル系の底床は濁ってしまうため相性が悪いです。

粒の大きい底床は潜ろうとするウナギの体表を傷つけてしまうことがあるため、おすすめできません。

ウナギの底床には目の細かい砂が最適

人工飼料も食べますが、最初のうちはなかなか餌付かないかもしれません。
まずは生きたメダカやエビなどを与えると、高確率で食べてくれます。
幼魚のうちは冷凍赤虫を与えると良いでしょう。

慣れてくると、クリルも食べるようになります。
まずは活餌からクリルへ切り替えるのを目指すと良いでしょう。
その後、クリルから人工飼料に切り替えると、比較的人工飼料に餌付きやすいです。

小型魚
肉食魚のエサとして
メダカは定番
メダカでは大きい個体には
アカヒレを

成魚サイズであれば小型魚はエサとして有効です。

ウナギが小型のうちは、メダカではやや大きいこともあります。
アカヒレを与えると食べやすいでしょう。

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アカムシ
手軽さが魅力の冷凍赤虫

小型個体には冷凍赤虫を与えると良いでしょう。

解凍するだけで簡単に与えられ、手軽さが魅力です。

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人工飼料
食べてくれるなら
飼育が容易に!

人工飼料に餌付く個体は非常に飼育が容易です。

ただし個体の性格による要素が強く、餌付いてくれるかどうかは個体次第です。
すぐに食べてくれる個体もいれば、一切受け付けない個体もいます。
個体によって好みがあるようですので、いろいろ試してみるのも良いかもしれません。

ナマズ用として販売されている、沈下性のものがよいでしょう。

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クリル
クリルを食べてくれるなら
人工飼料も食べるかも

人工飼料に餌付かせる前段階に有効です。

いきなり人工飼料は食べてくれない個体がほとんどです。
まずは活き餌からクリルに切り替え、さらにクリルから人工飼料と段階的に切り替えると良いでしょう。

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混泳について

原則的に単独飼育が無難です。

ウナギは肉食性が強く、基本的に混泳は不向きです。
メダカやタナゴ類はまず不可能と考えたほうが良いでしょう。エサになってしまいます。

サイズが同程度で遊泳域が異なる魚種であれば、混泳できる場合もあります。
例えば、上層に遊泳スペースを広く取った上で、オイカワやカワムツ、ウグイなどの遊泳力が強く泳ぎが早い魚種の大型個体であれば、混泳できることもあるかもしれません。
この場合は、90cm以上の水槽が望ましいところです。

上層にスペースを取る場合であっても、隠れ家は十分に用意しましょう。

オイカワ
カワムツ
ウグイ

シェルターについて

ウナギは筒状のシェルターを好みます。
土管型が最適で、塩ビパイプなどでも代用可能です。

筒状の隠れ家がないと落ち着かず、飛び出しや脱走の原因となります。
これらのシェルターはウナギの飼育には必須といえます。

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脱走に注意

ウナギは脱走が得意な魚です。
飼育環境が合わないとわずかな隙間から、脱走を試みることがあります。

このためフタは必須です。
一般的な魚種よりも乾燥に強く、少しの間なら地上でも活動ができてしまいます。
何度も脱走を試みようとする場合は、飼育環境がウナギにとって適切でない可能性があります。

フタはもちろん、水質やシェルターなども見直すと、脱走回数を減らせるかもしれません。

大型個体の場合は、重しとなる石も載せておきましょう。

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採集時の注意

ウナギは日本各地に広く分布しています。
ご自身で採集した個体を飼育するということもあるでしょう。
ウナギは釣りで狙えることもありますが、特に小型個体をガサガサで狙う場合は注意が必要です。

ウナギの稚魚、通称”シラスウナギ”は2020年以降特定水産動物に指定されており、基本的には無許可での捕獲はできません。
細かな規則は各都道府県により異なりますが、概ね共通するところとして体長13cm以下のものは採ってはいけないとされることが多いようです。

その他、地域によっては成魚にも漁業権が適用されている場合もあります。
ウナギを採集する際は水産系の法令が関連してくることが多いため、注意が必要です。

なお、ウナギは単独飼育が原則となるため、水槽1つにつき飼育できる数は1匹までと考えたほうが良いです。
たくさん持ち帰っても飼いきれません。飼わない分は、リリースしましょう。

▼こちらも参考

ウナギの病気

ウナギは比較的丈夫な魚ですが、鱗を持たないため表皮がスレると「水カビ病」や「白雲病」にかかりやすい傾向があります。

表皮に白いもやのようなものが現れた場合は、水カビ病か白雲病、どちらかを発症している可能性が高いと言えるでしょう。

治療に関してはメチレンブルーなどの色素剤系の魚病薬が有効です。
できるだけ目の細かい砂を敷き、低くとも15℃以上の水温で飼育することで発症しにくくなります。

※ここでは食用ではなく、観賞用のウナギの病気と治療法を紹介しています。
一度でも魚病薬を用いたウナギは
絶対に食べないでください。

ウナギの寝相

人に慣れたウナギは、お腹を上にしてひっくり返って寝ることがあります。
水槽の環境に慣れ、外敵がおらず安心できる環境であることが分かると、このような行動を見せることがあるようです。

一見死んでしまっているかのように見えるので、慣れないうちは驚くかもしれません。
野生動物とは思えないほど無防備な姿で寝ることがありますが、慣れればこれもご愛嬌となるでしょう。

状態を崩していたり、病気を発症していたりするわけではないので治療の必要はありません。


ウナギ まとめ

ウナギ。

食卓でもなじみ深い魚ですが、その生態については謎に包まれている部分が多い魚です。
愛嬌のある顔つきで身近な魚なので、飼育してみたくなる動機も十分にあります。

肉食性の大型魚ではあるのですが、水質にほとんど注文を付けてこないほど丈夫です。
慣れれば人工飼料も食べてくれるので、飼育しやすい点はうれしいところです。
意外と人によく慣れるので、ペットフィッシュ的な付き合いもできます。

ウナギは昨今、資源量や食料の問題などさまざまな観点から注目を集めています。
ウナギの飼育をそれらの問題へも目を向け、理解を深めるきっかけとしてみるのも良いでしょう。

飼育は容易ですが、詳しい生態についてはいまなお不明点が多い種です。
日々の行動を記録しておくと、どこかで役に立つ場面もあるかもしれませんね。

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投稿者
ほにゃらら sp.

福島県産のワイルド個体。
ロカリティの詳細は残念ながら記録がない模様。
アクアリウム歴はだいたい20年くらい。
「同属内で多様なバリエーション」が好き。若干コレクター気味。
つまりコリドラスや、ミクロソリウムが最高。ということですね。

AQUALASSIC(アクアラシック)

コメント

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