問い合わせの前に一旦冷静になろう(生き物編)

チャームを知る
チャームを知る

通信販売で生き物を買うと、普通に店頭で買うよりも10倍ぐらいドキドキすると思います。
「無事に届いてくれるかな……」「弱っていないかな……」「どんな子がくるのかな……」
届いた荷物の梱包を解く瞬間のドキドキ感。たまらないですね(良い意味でも悪い意味でも)。
もしも万が一、荷物を開けてみて「何これっ!!!」となってしまったときは、即問い合わせする前に、まずは一旦大きく深呼吸をしてください。

吸ってー吸ってー深く吐いてー。

通販で買った生き物が届いたら(charmの場合)

袋を開ける前によく見る

荷物が届いたら、一刻も早く開封してその無事を確かめて、一秒でも早く水合わせをしてあげたいですよね。その気持ち良く分かります。でもちょっと待ってください。
発泡スチロールのふたを開けると、目がチカチカするような色で「袋を開ける前にご確認ください」の注意書きが目に飛び込んでくるはずです。

万が一に備えて、まずは袋を開封前に「死着」「状態不良」「誤納」「不足」が無いか確認をしましょう。もしも少しでも怪しいと思ったら開封前に画像を撮ってください。できる限り生体の状態が分かりやすい画像をお願いします。

  1. 問題があった生体の状態がわかる画像
  2. 袋の口が閉じている状態で写真撮影をしたという事がわかる画像
  3. 袋に貼られているラベルの画像

この3枚を必ず撮りましょう。画像さえ撮ってしまったら最短で水合わせを開始してください。もし、開封してよく見たら勘違いだったというのでもいいのです。死着や誤納などの万が一に備えて未開封の状態での画像を残しておきましょう。

発泡スチロールのふたを開けるとまず目に飛び込んでくるこの紙。
しつこいようですが袋を開ける前によく確認してください。
この状態で梱包されています。

困った時は同梱の紙をよく見る

両面にぎっしりと大切なことが書いてあります。目を凝らして読んでみてくださいね。

それでもよく分からない!どうすればいいのこれ⁉と思ったら同梱されているA4の紙(裏表)を見てみてください。
これは保証の対象になるのかな?どんな写真を撮ればいいのかな?貼られているラベルの読み方がわからない等の疑問は即解決できるはずです。
困ったときの対処法や水合わせの方法も載っている、結構役に立つ紙なんですよ。

カスタマーサポートが実際によく受ける問い合わせ

到着した大事な生体がなんかおかしいと思ったら誰だってパニックになるものです。
ここでは実際にカスタマーサポートによく入る問い合わせの一例をご紹介します。

色が違う!

「チェリーレッドシュリンプを頼んだのに全然赤くないミナミヌマエビが届いたんだけど?誤納じゃないですか!!!」という問い合わせは、大体毎日入ります。
エビの体色変化はそれはもう見事で、輸送ストレスや環境変化でチェリーレッドシュリンプなのに赤なんて色はどこにもない状態で届くことがほとんどです。もちろん赤の出方に個体差はありますが、環境が整った水槽ならば導入して半日ぐらいで色が戻りますのでご安心ください。
エビだけではなく、メダカなども色が違うとよく問い合わせが来ます。特に、メダカの場合は、黒い入れ物に入れていただくことで本来の色が出ることがほとんどですので、容器の色に注意してください。

光の加減、環境の色、ストレス、性成熟、水質、エサなど、生き物の色はさまざまなことに影響を受けて変化します。
色がぬけてミナミヌマエビ化したチェリーレッドシュリンプをイメージして色調補正してみました。
チェリー色抜け
徐々に色づき始めるチェリーレッドシュリンプ。

貝が動かない!

貝は、早々新しい環境で動いてはくれません。水質が変わったり、輸送で揺られたりと文字通り殻に閉じこもらざるを得ない要素が多くあります。到着直後の貝はむしろ動かないものと考えた方が、心を平和に保てます。

「殻の蓋をぴったり閉めて出てきてくれません。死んでしまったのでしょうか。」という死着の問い合わせも大体毎日入ります。『蓋がピタッと閉じている=貝が筋肉を使って強い意志で閉じている』ということであり、むしろ生きている証拠です。そんなときは平らな岩や底床にそっと置いて丸一日程度観察してください。そのうちゆっくりと動き出すでしょう。

死んでしまった貝の特徴は

  • 蓋が開いて中身が溶け出ている
  • (二枚貝の場合)口が半開きのまま
  • 臭いをかぐと腐臭がする

等です。もし、貝が死んでしまっていることを確認したら、水を汚しますので残念ですが速やかに水槽から出してください。

到着の時点で生死が怪しかったら、念のため到着時の画像を撮ってから水槽に導入しましょう。
沈黙のカラーサザエ石巻貝。動き出すとカタツムリのような角を出します。
半開きの二枚貝。二枚貝は死んでしまうと口を開きます。

水草のネット切っていい?

ダメです。切っちゃダメ。ゼッタイ。
巻きたての水草は文字通り巻きたてで、出荷の直前に巻いています。ビジュアルとしてはこれでもかと天蚕糸てぐすでぐるぐる巻き(またはネットでぐるぐる巻き)になっているせいか、購入者を不安の淵に追いやるようです。まるで親の仇でも取るかのような巻きっぷりですが、水槽に並べて根気強く育てると葉っぱがワサワサと展開し、いずれネットは葉っぱに隠れて見えなくなっていきます。

ネットを切ってバラバラになってしまってから問い合わせを受けることもあります。その場合はお客様ご自身で巻き直していただく必要があります。
みかんネットを顔にかぶって変顔を披露しているみたいな様相ですがこのネットの隙間から葉が展開してくるのです。
このぐるぐる巻きをひとたび切ってしまうと水槽内は取り返しのつかないカオスと化します。
育成済 ウォーターフェザータイル
育成済 オーストラリアン ノチドメ

基本的に自ら根を張り、人間の都合に合わせて活着をしてくれる水草は少なく、育成済みの水草でもこの天蚕糸てぐすやネットを切ってしまうとバラバラになってしまうということを覚えておいてくださいね。

フネアマガイが足りない!

なにそれ?という問い合わせなのですが、こちらも高頻度で質問が来ます。フネアマガイマジックです。フネアマガイのような一枚貝は体の構造的に吸着命で、より安定した足場を求めて結構な運動量でさ迷い歩きます。輸送用のビニール袋は足場としてはイマイチなのか、高頻度で別のフネアマガイの背中に引っ付いていることが多いのです。よっぽどビニールにくっつきたくないのか、ひどい時は3重に重なっていたりします。そのため手元に到着したときにビニール袋の中を覗き込んで数を数えたら「フネアマガイが足りない!!」という事態になり、急いで問い合わせする展開となるのです。

重なっている場合、ビニールの裏と、貝の横からよくよく見ないと分からないことがあります。
3重に重なっているフネアマガイたち。
小さいフネアマガイの上に大きいフネアマガイが覆いかぶさっていると本当にいなくなってしまったように見えます。

エビが少ない!

エビやメダカなど小さくて沢山群れている生体は、数のわりに少なく見えるという現象が起きます。
しかも輸送の際のエビのダメージを減らす目的で足場用のネットを同封しているためネットが邪魔をして袋の外から数を数えるのは至難の業なのです。
その場合は念のため画像を撮ってから開封し、バケツやバットなどに移し替えて数を数えてみてください。

ミナミヌマエビを60匹を網ですくうとこんな感じに見えます。
チェリーレッドシュリンプ25匹入りの袋。ネットに隠れてほぼ見えません。
ヤマトヌマエビ20匹入りの袋。大きなヤマトヌマエビすらこの有様です。

ゾウリムシが入っていない!

ゾウリムシ(約0.2mm)。ミドリムシ(約0.07mm)。
微生物は目に見えないぐらい小さいので微生物といいます。そのため、「入っていない。見えない。」という問い合わせを多くいただきます。しかし、見えないのも当然です。あまりに小さいがために。

ただ、ゾウリムシは0.2mmと、辛うじて動いているのが見えるギリギリのサイズです。ペットボトルのモヤモヤを光に当ててみましょう。動き回っているのがよく分かると思います。
ミドリムシは0.07mm。肉眼では絶対に見えません。自宅に光学顕微鏡がある方も少ないと思います。
綾鷹のように濁って沈殿しているのがミドリムシです。ちゃんと入ってます。大丈夫です。

その他にワムシ約0.3mm、タマミジンコ約1.5mm、オオミジンコ約5mmなどを販売しています。
ミドリムシがそこに沈殿している場合は色の濃淡が出てきます。
ゾウリムシはモヤモヤしていて動いているのが何となくわかります。

ハギ/ローチが横たわっている!

一部の脊椎動物には危険を感じると擬死行動に出るものがいます。魚類にもそういった行動を取る種類があり、有名なのはナンヨウハギです。不随意運動ですので本人の意思に関わらず、こういった行動に出るそうです。
到着した魚が横たわっている場合、多少なりとも動揺せざるを得ませんが、そこは落ち着いて通常通りの水合わせをしてください。「死んでる」と判断して水から上げた後にビチビチと生き返るということがよく起こります。落ち着いて水合わせをする、これが重要です。

袋の底に横たわって、エラと口をパクパクしている様子は、何回見ても「弱っている!」と思ってしまいます。
某アニメーションで一躍有名になったナンヨウハギ。
クラウンローチ。ローチも死んだふりをする魚です。

泥で濁った睡蓮鉢にメダカ入れていいの!?

当然なのですが、睡蓮の土は泥なので、ビオトープセットを設置した直後は驚くほど水が濁ります。こんな濁った水に、一緒にやってきたメダカさんを入れてしまっていいものなのか…と悩む方も多いのですが、大丈夫です。本来、野生の魚は雨が降って茶色く増水した川でもしっかりと生きています。
鉢の濁り自体も数日で沈殿し水は透き通ってきます。濁った水に水合わせをして速やかに導入してください。

カルキ抜きした水であれば、濁っていても従来通り水合わせをして魚や貝を導入してしまって問題ありません。
まず泥を練って土を作るところから始めるビオトープセット。当然茶色く濁ります。
設置直後はこんな感じで濁っています。半日ほどで徐々に透き通ってきます。

問い合わせをしてみよう

それでもどうしても解決しない場合はチャームのカスタマーサポートに問い合わせてみましょう。
その際に用意しておくと話が早いものは以下です。

  • 注文番号
  • 質問したい生体名
  • 状態がわかる画像

まずはこの3つを用意して問い合わせをお願いします。スムーズに話が進むはずです。

電話受付時間:8:00~17:00 年中無休
メール受付時間:24時間(3日以内の返信)
投稿者
黒デメキン

犬と馬とリクガメが好き。
友人の自宅で生まれた黒出目金を稚魚から2匹飼っている。
口癖は「自分、アクアリウムに興味がない初心者なんで」。
うっかり詳しいなんて社内で言った日には、アクアリウム知識マウントの争いに巻き込まれて不要な怪我を負わされてしまうのです。

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