そうだったのか!水槽用バックスクリーンの効果と色の選び方

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こんにちは、スズキです。みなさんは水槽にバックスクリーンを使っていますか?
もちろん使わなくても飼育できるのですが、その効果は雰囲気を変えるだけではないんです。
これから水槽を導入する、リセットする予定の方に向けて「そうだったのか!」とヒントになるよう、
バックスクリーンの効果と色の選び方をまとめました。

バックスクリーンの効果

バックスクリーンは背面または背面と左右の側面3カ所に使用します。
早速、バックスクリーンの効果について見ていきましょう。

生体が落ち着く

バックスクリーンを貼る前は 水槽の隅で水面に口出し、立ち泳ぎしてパクパクやってたが、 有った方が生態の元気が良い。動きが活発になった。 すべてが丸見えだと落ち着かないのかも

バックスクリーン ARTI(アルティ)60 アクアブルー(65×50cm) | チャーム (shopping-charm.jp)

例えばもし、自分の部屋がガラス張りだったらどうでしょうか。常に誰かの視線を感じる環境はとても過ごしにくいですよね。
魚も全方向から光を感じる、臆病な魚なら常に人影を感じる環境はストレスになると考えられます。
そこでバックスクリーンを貼ることで魚も落ち着き、居心地が良くなるというわけです。

生体や水草が美しく水槽に映える

バックスクリーンを貼ることで視線が生体や水草に集中。加えて輪郭がクッキリする、美しさが引き立つ演出効果によって観賞性がさらに高まります。

色揚げ・色抜け防止効果がある

熱帯魚や金魚、メダカの色が抜けてきた……。そんな場合には色揚げ対策をしましょう。色揚げの方法にはいくつかありますが、周囲が黒いほど体色が濃くなる魚の保護色作用を利用できる黒いバックスクリーンを使うと有効です。背面だけでなく左右側面にも貼るとより効果があります。

裏を返せば、バックスクリーンを貼った環境で過ごせば、色抜け防止になるというわけです。

配管、配線類の目隠しになる

観賞魚が綺麗に見えます。配管なども見えなくなるので良いです。

レビュー:バックスクリーン ARTI(アルティ)60 ジェットブラック(65×50cm) | チャーム (shopping-charm.jp)

ライトにフィルター、ヒーター、タイマー……アクアリウムは器具が増えるほど、それらの配管や配線類によって観賞の妨げに。それらの目隠しとなるのがバックスクリーンです。色が濃い、透けにくい色であるほど目隠し効果があります。

コケ汚れが目立ちにくくなる

定期的に清掃をしていても目立ってしまうコケ。水槽を見るたびに気になりますよね。
濃い色のバックスクリーンならコケ汚れも目立たなくなります。
背面だけでなく左右側面に貼るとより効果的です。

レイアウトでは難しい表現を可能に

レイアウトを組んでみると意外に難しかった、しっくりこないという経験はありませんか。

そのレイアウトの難しさを解決するのがプリント柄のバックスクリーンです。絵画のような雰囲気から水草や石組み、密林の景色まで簡単に作ることができ、水槽の雰囲気もガラリと変わります。

以上がバックスクリーンを使うメリットです。意外なメリットも多かったのではないでしょうか。

バックスクリーンのデメリット

上記でバックスクリーンは生体、飼育者の両方にメリットがあることがわかりましたね。
では、デメリットはどうでしょうか。結論からいうと、飼育者のみにデメリットはありますが、必ずしも生じるわけではありません。

圧迫感が生まれる

バックスクリーンを使うことで水槽の背面、向こう側が見えなくなるために水槽の存在感が増します。カラーによってはお部屋と水槽の調和、一体感が崩れてしまうこともあるでしょう。

きれいに貼るのが難しい

バックスクリーンについては、「きれいに貼るのが難しい」という声が聞かれます。
そうはいっても、バックスクリーンにはいくつか製品タイプがあって、そのすべての貼り付けが難しいわけではありません。
それぞれの違いを見ていきましょう。

一般的なシート状の製品
・丸められた状態で販売しているため、巻きグセがあって“貼り付けが難しい”
・強い力でシワや折れがついていると直せない

フィルムで水槽に貼り付ける製品
・気泡が入りやすく、そもそも“貼り付けが難しい”
(きれいに貼るための方法は、記事の最後のほうで紹介しています。)
・水槽の雰囲気を変えたいときに簡単に張り替えができない

「うーん、どちらも難しそう」という方にオススメしたいのがコチラ!
塩ビ製の製品
・“貼り付け(設置)が簡単”
・厚みがあって丈夫。何度でも利用できて張り替えも簡単

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目的に合わせて色を選ぼう

単色のバックスクリーンの場合、そのカラーバリエーションは実にさまざま。
ただし、上記に挙げたメリットも色によって効果の程度が異なります。
ここでは基本の色を中心に、その色が持つメリット・デメリットをお伝えします。

淡水魚水槽向けの定番カラーです。水草水槽にもよく映えます。

<メリット>
・生体や水草が美しく水槽に映える
・色揚げ効果がある
・配管、配線類の目隠しになる
・コケ汚れが目立ちにくくなる

<デメリット>
・水槽全体が暗くなりがちになる
・海水魚水槽には合わない

背景が黒だと器具やホース、苔なども隠れて良いです。

レビュー:バックスクリーン ARTI(アルティ)30 ジェットブラック(35×50cm) | チャーム (shopping-charm.jp)

サンド(スモーク)

すりガラスの雰囲気を演出します。水草レイアウトによく使われる点が黒や青にはない特徴です(詳しくは囲み記事へ)。

<メリット>
・水槽が明るくなる
・水槽に奥行きが出る
・インテリアになじみやすい
・アレンジ(他の色を重ねる)しやすい

<デメリット>
・コケが目立ちやすい
・目隠し効果が弱い

サンドは背景を明るく演出できてブラックよりも奥行きのある明るい雰囲気になりました。

レビュー:バックスクリーン ARTI(アルティ)60 サンド(65×50cm) | チャーム (shopping-charm.jp)

ADA風の水草レイアウト(ネイチャーアクアリウム)によく使われる理由
ネイチャーアクアリウムでは水景の奥行きを出すことが重要であるため、水草の上部や空間のすき間に光が入ることで抜け感を演出しています。最近では、水槽の背部に照明を仕込んで夕焼けや晴天を表現する際にもサンド(スモーク)タイプのバックスクリーンが使われます。スモークガラス風になっていることで背部に仕込んだ照明を柔らかく演出できるからです。

海水魚水槽向けの定番カラーです。淡水魚水槽、水草水槽では黒よりも明るい雰囲気に。

<メリット>
・海の雰囲気にマッチする
・生体や水草が美しく水槽に映える
・コケ汚れがやや目立ちにくくなる

<デメリット>
・青が主張し過ぎる

ブルーのライトに照らされるライブロックやサンゴたちを美しく見せて、魚たちの色も映えます。

レビュー:バックスクリーン ARTI(アルティ)60 アクアブルー(65×50cm) | チャーム (shopping-charm.jp)

パステルカラー

意外にも?評価の高いパステルカラー。定番の黒や青とはまるで違ったポップな印象に。
水槽が明るく見えます。

今までブラック一筋でしたが、使ってみると水景が明るくなってとてもよかったです。陽性水草水槽には明るいカラーが良いですね。

バックスクリーン ARTI(アルティ)30 ミント(35×50cm) | チャーム (shopping-charm.jp)

水槽内が明るく広く感じられました。自分の中ではかなりチャレンジした色でしたが貼ってみるとすごく綺麗です。

バックスクリーン ARTI(アルティ)30 ベビーブルー(35×50cm) | チャーム (shopping-charm.jp)

プリント柄

レイアウトが難しい、表現しきれない。そんな場合にはプリント柄バックスクリーンを使うのも手。
アマゾンをイメージした密林柄なんかは南米原産の魚のイメージにピッタリですね。
また、水草や岩石といったプリント柄はレイアウトと同化させると水槽に奥行きが生まれます。

フィルムタイプのバックスクリーンをきれいに貼るために

水槽に直接貼り付けるフィルムタイプの場合、カッター、空のスプレー容器、中性洗剤、ヘラ、掃除用ぞうきんを用意してください。

きれいに貼るためのポイントは次のとおりです。
・汚れをきれいに取り除く
・気泡をしっかり抜く(水溶液スプレーをたっぷり吹き付けると抜けやすくなります)
・カッターは切れ味の良いものを使う(切れ味が悪いとギザギザになります)

フィルムのサイズをいちいち測ってカットするより、あらかじめカットしてあるタイプがオススメ。
以下は直接貼り付けるタイプ、ARTI(アルティ)60 を使った場合の貼り方です。

<バックスクリーンの貼り方>
①スプレー容器に中性洗剤、水の順に入れて水溶液を作ります。(濃度のめやすは1%)
②貼り付ける面のゴミやホコリなどを①で作った水溶液スプレーできれいに拭き取ります。
③再度、水溶液スプレーを吹き付けてフィルムを合わせ、裏紙をはがして貼り付けます。
④ヘラを使って気泡を抜きます。このとき、水溶液スプレーを吹き付けると滑りが良くなります。
⑤あまったフィルムをカッターで切り落とします。
⑥自然乾燥させて完成です。

詳しくはこちらの動画をご覧ください。

フィルム貼りのマストアイテム

スプレー容器、カッター、ヘラ2種をセットにしました。直接水槽にフィルムを貼るタイプのバックスクリーンをきれいに貼るための必需品です。

あらかじめ貼っておきました

時間がない、細かな作業が苦手という方は、あらかじめ貼付済みの水槽はいかがでしょうか。
サイズ、カラーともにバリエーション豊富に用意しています。

まとめ

バックスクリーンには、魚のストレス軽減や色揚げ、水槽の汚れが目立ちにくい、配線などを隠せるといった効果があることがおわかりいただけたと思います。
もちろん、“使わない”という選択肢もあります。水槽の設置場所や生体の状況からバックスクリーンを使う・使わないを判断すると良いでしょう。

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