熱帯魚水槽に浮き草を入れよう!メリット・デメリットはあるの?

ベタ
ベタ水草・レイアウト育成テクニック

みなさんこんにちは、Tです。アクアリスト仲間の水槽に浮草が入っているのを見たことはありませんか?なんとなく自分の水槽も入れてみようかな~なんて思ったり。実は浮草を入れることにはきちんとした意味があるんです。「なんとなく」ではもったいない!水槽に浮草を入れるメリットとデメリットを解説します。

浮き草ってどんな水草?

まずは、浮草について知りましょう。

代表的な浮草 ホテイアオイ

浮草の多くが通常の水草のように地中に根を張らない「浮遊植物」の仲間に属します。水中の栄養分を吸収しながら光合成をすることで成長していきますが、種類によって必要な光の強さや増殖スピードは異なります。メダカをスイレンや抽水植物などともに屋内外で楽しむビオトープにおいては、遮光や隠れ家・メダカの産卵床として使用されることが一般的です。植栽せず浮かべておくだけでよいので管理もラクです。

\チャームで取り扱った全種が掲載!浮草大図鑑も/

※一部、抽水植物も掲載されています

浮き草を水槽に入れるメリットとデメリット

前述した通り、ビオトープでの使用のイメージが強い浮き草。熱帯魚飼育等の水槽に浮草を入れるメリットとデメリットはどのようなものがあるのでしょうか?

水槽に浮き草を入れるメリット

メリット

①植栽不要で育成可能
②水質浄化効果が高い
③魚の産卵床になる
④魚の隠れ家になる
⑤性格が神経質な魚を落ち着かせる
⑥他の水草と比べてメンテナンスが楽

植栽不要で育成可能

浮き草は植栽を行わずに育成することが可能です。

浮き草は他の水草と違って水面や水中で浮遊しながら成長していく水草です。そのため、植栽する手間がなく、購入してすぐに水槽に導入できます。また、ローチやシクリッドなどの一部の熱帯魚は底床を掘り起こす習性を持ちます。水草レイアウトの相性は悪いといわれていますが、浮き草ならその心配をせずにレイアウトを楽しめます。

水質浄化効果が高い

浮き草を熱帯魚水槽に導入すると水質浄化効果を期待できます。

浮き草は水中の硝酸塩やリン酸塩などを吸収して成長するので、水槽が栄養過多の環境になることを防いでくれます。ただし、これは他の水草でもいえることですよね。
他の水草と違う浮き草のメリットは水草自体のメンテナンスが楽なことです。浮草以外の水草はトリミングなどのメンテナンス作業が発生しますが、浮草であれば増えすぎたらすくって除去すればよいだけ。楽なメンテナンスで効率よく水質安定に貢献できるのは浮き草だけのメリットといえるでしょう。

魚の産卵床になる

浮き草は魚が産卵する場所、すなわち産卵床になることがあります。

ベタの泡巣

ベタやグラミーの仲間は水面に泡巣を作ることから「バブルネストビルダー」と呼ばれています。この巣は小さな泡で形成されており、時間経過や空気に触れることでだんだんと減ってしまうことも珍しくありません。そこで浮草を活用します。水面の浮き草は傘のような役割をして巣が空気に触れる面積を減少させてくれます。

メダカの産卵床としても活用できます。
メダカは細い水草などに産卵しますが、アマゾンフロッグピットやホテイアオイなどの浮き草の根にも産卵することも多いようです。

魚の隠れ家になる

浮き草には隠れ家としての役割もあります。
生まれたての稚魚や臆病な魚には、他の魚に追いかけられてもすぐに身を隠せられるように隠れ家を多く用意してあげましょう。浮き草の根は水中で立体的に広がるため小さな魚たちの隠れ家にピッタリ。特に表層付近を泳ぐことが多いグッピーやベタなどの稚魚におすすめです。

また、アピストグラマやワイルドベタのペアではオスがメスを執拗に追い掛け回すことがあります。追い掛け回された個体は水面近くに逃げる事が多いです。そんな時、浮き草はぴったりの隠れ家として重宝します。

性格が神経質な魚を落ち着かせる

ポリプテルスなど、大きな体格の魚でも性格が臆病・神経質な熱帯魚には浮き草を入れてあげることでストレス軽減が期待できます。水の中に少しだけ光が入るくらい多めに入れることがポイント。ただし、草食傾向の強い種類には浮草が食べられてしまう可能性があるので注意が必要です。

他の水草と比べてメンテナンスが楽

浮き草ではない水草はある程度成長すると、カットやトリミングといったメンテナンスが必須です。その点、浮き草は手ですくうなどして簡単に間引くことが可能。景観を保ちやすいです。

水槽に浮草を入れるデメリット

メリットがたくさんある浮き草ですが水槽内で増えすぎてしまうとデメリットが発生します。

デメリット

①照明の光を遮ってしまう
②水面の動きが悪くなってしまう

照明の光を遮ってしまう

浮き草が水面に隙間なく増えすぎてしまうと照明の光を遮ってしまいます。水中で水草を育成している場合は光が届かなくなることにより、光合成が困難になって成長に支障が出てしまう場合があります。

水面の動きが悪くなってしまう

浮き草が増えすぎてしまうと水面の動きが悪くなってしまいます。そのまま放置していると水槽内によどんだ水域が増え、藍藻やコケ、油膜などが発生しやすくなります。


水槽環境に影響が出てしまわないように、浮き草は定期的に間引くようにしましょう。

熱帯魚水槽への導入にオススメの浮き草

メリットたっぷりの浮き草はどの種類が熱帯魚水槽に合うのでしょうか?ピックアップしてみました。

ミニホテイソウ

浮草といえばこの種類ともいわれる定番のホテイソウ。これをのまま小さくしたような姿の浮草がミニホテイソウです。通常のホテイソウは育成に直射日光のような非常に強い光を必要としますが、ミニホテイソウはそこまで強い光を要求しません。屋内用の浮草としてピッタリな種類です。

アマゾンフロッグビット

南米の河川や湖沼に生育する多年草の浮き草です。自生地では比較的水流がほとんどなく、酸性から弱アルカリ性までの水質の水域に見られます。日当たりの良い場所を好むので屋内栽培の場合は水草育成用のLEDライトを使用するとよいでしょう。

サルビニア ククラータ

インドをはじめ東南アジアや西オーストラリアに分布している浮草です。葉の表面には毛が生えているのが特徴です。25℃程度の外気温で高光量、水流の流れはほとんどないような環境が望ましいです。調子がよいほどフードの形が強まり、より一層立体感が増します。

マツモ

マツモは浮草?と思われる方も多いかもしれません。確かにマツモは浮草ではありませんが、根を持たない浮遊植物の一種なんです。水質にもうるさくなく、非常に丈夫な水草であることから育成も簡単。ビギナーさんにもオススメできます。環境への対応範囲の広さからメダカの産卵床としても人気があります。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございました。

メリットたっぷりの浮草をおうちの熱帯魚水槽にもぜひ導入してみてください!

投稿者
T

1997年10月8日生まれ。愛知県出身。アクアリウムは初心者で、ビギナーの心に寄り添った記事を目指しています。自宅でフトアゴヒゲトカゲを飼育(8歳)趣味のオートバイはかれこれ6年目に突入。

ティーよりコーヒーが好き。

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