どうも、ほにゃらら sp.です。
今回ご紹介するのは、アクアリウムの地震対策に役立つ用品について。
アクアリウムにとって、地震は大敵です。
そこで、地震の際にもなるべく被害を最小限に抑えられるよう、ここで紹介しようと思います。
また用品だけでなく、対策に有効なちょっとした工夫も紹介します。
今からすぐにできるものもありますよ。
地震対策に効果的な製品
フランジ付き水槽

フランジがつくことにより、水槽外への水の飛び跳ねが抑えられている水槽です。
地震対策だけでなく、魚の飛び出し防止対策としても有効です。
フタを使用する場合は、フランジの上に直接置くことができます。
フレーム水槽とは異なり、普段のレイアウトにも美観を損ねません。
外観の美しさと実用性を兼ね備えた仕上がりが魅力です。

フレーム付き水槽

レイアウトを目的とした水槽では使われにくい傾向にありますが、生体の飼育をメインとした水槽であれば、今もなお人気の根強いフレーム水槽。
一般的なオールガラスの水槽に比べると、フレームが付いている分、こちらのほうが水漏れもしにくいです。
レイアウトをメインとしていない場合は、こちらの選択でも十分有効です。

アクリル水槽

アクリル水槽は万が一割れても、破片がガラスに比べて飛散しにくい特徴があります。
また、最初からフランジが付いているものも多いです。
小型サイズもありますが、かなり割高になってしまう傾向があります。
特に90cm以上の大型水槽では、優先度の上がる選択肢です。

後付けフランジ

既にオールガラス水槽を設置済みでも大丈夫。
水漏れ対策のフランジを後付けできる製品もあります。
「GEX アクアフランジ」は、水槽縁に引っかけるだけでフランジを後付けできます。
お好みのサイズにカットもできるので、イレギュラーなサイズの水槽にもばっちり対応します。

インラインヒーター(外部式ヒーター)

水槽内に直接ヒーターを入れず、配管内に入れるタイプのヒーターです。
水槽内に直接入れないので、見た目をすっきりさせることができます。
こちらのタイプでは飼育水が本品を通ることで温まるため、ヒーターが水槽外に飛び出るトラブルがないのがポイントです。
この点では地震対策として機能するといえるでしょう。

▼こちらも参考

小型水槽に最適なペルチェ式クーラー、TEGARU2。
クーラー機能だけでなく実はヒーター機能も併せ持っており、こちらも水槽外で加温する仕様になっています。
このため、ヒーターが水槽外に飛び出るトラブルがありません。
40cm水槽程度までの小型水槽であれば、保温・冷却共にこれ一台で水温管理ができます。

充電式・電池式エアーポンプ

大きな地震が起きると、そのあとに停電が発生することがあります。
水草水槽は昼間は光合成により魚に酸素を供給してくれますが、夜間は呼吸により酸素を消費します。
その結果、酸欠になることがあります。
特に水草が多い水槽や、魚の収容数が多いブリード水槽を管理している場合は、事前に用意したほうが良いでしょう。

地震対策に有効な工夫
ここまでは地震対策に有効な機能を持つ製品をご紹介しました。
次に、地震対策に有効なちょっとした工夫を紹介します。
今からでもすぐに実践できるものもあります。
もし対策がまだなら、やっておくと有効かもしれません。
水位を下げておく
事前に地震が来ると予想するのは難しいので、日頃からできる対策とは言い難いかもしれません。
しかし水位を下げておくと、それだけ水槽外へと水が飛び散りにくくなります。
大きめの地震の直後で余震が心配な場合には、有効な対策と言えるでしょう。
また揺れに驚いた生体の飛び出し防止としても有効です。
水槽台の重心を低くする
一般に、水槽の重さは底床+水量で決まります。
例えば60cm水槽では水量だけで約60Lあり、ここに水槽の自重と底床、レイアウト素材の重さが加わります。
このため、水槽台よりも水槽の方が重いのが普通です。
上の方が重い状態なので、強い揺れがくるとそれだけ倒れやすい状態になってしまっています。
水槽台の重心を低くするには、水槽台の中に重いものを入れるのが有効です。
例えば、余った底床を入れた袋や、石などを置いておくと水槽台の下側の重さが加算されるため、その分だけ重心が低くなります。
重心が低くなればなるほど、水槽が倒れにくくなります。
また水槽台の高さ自体も低いものを選ぶと、その分倒れにくくなります。
地震発生時、水槽が揺れていると抑えたくなりますが、これは危険な行為です。
一般的な60cm水槽でも、ベアタンクの時点で最低でも60kg以上はあります。
これが倒れてきたら、ふつう一人で抑えられる重さではありません。
水槽が倒れるほどの強い揺れは、震度5弱以上の場合でしょう。
震度4までであれば、倒れることはほとんどありません。
5弱ともなると、かなり強い揺れとなるはずです。
水槽だけでなく、タンスや本棚など他の家具類も倒れてくるかもしれません。
まずは身の安全を最優先に確保し、地震が収まってから対処に当たりましょう。
水槽用マットを敷く
一般に、オールガラス水槽購入時に付属しているあのマット(ウレタンマット)。
敷くだけで滑り止めの効果があるため、水槽がずれ落ちにくくなります。
初期付属品であることが多いため、大抵の場合最初に敷いているとは思います。
もし、敷かずに設置してしまった!という方も、大丈夫。
実はこちら、単体での販売もあります。
次の水換えの時にいつもより多めに水を換え、その際に水槽を移動させて敷いておくと良いでしょう。

水槽を密着させない
複数の水槽を設置している方は、水槽と水槽を密着させないようにしましょう。
ガラス面同士が密着していると、強い揺れが来た時に衝撃を逃がせず割れてしまうリスクがあります。
とにかく密着させないことが大事なので、数cm程度間隔をとるだけでも効果的です。
特にグッピーやベタなど、コレクション性の高い魚種を飼育している方へ。
もしぴったりとくっつけて並べているなら、水槽の配置を見直しましょう。
電源は床に置かない
電源タップの置き方も重要です。
床に直置きしてしまうと、水槽が破損して水漏れした際に水没してしまうリスクがあります。
電源タップが水没すると、漏電事故の危険が発生します。
このことから、電源タップの床置きはおすすめできません。
キャビネットの中にしまったり、吊るしたり、水槽が破損しても水のかからない位置にして配線しておきましょう。
電源タップを直置きせずに設置する方法としては、キャビネットにディスプレイネットを取り付け、タップをそれに結束バンドで固定して吊るしたり、強力タイプの両面テープで固定するなどの方法が有効です。
フレームタイプの水槽台では、脚にタップを両面テープで取り付け、結束バンドで固定するというのもおすすめです。
石を大量に入れない
レイアウト素材も重要です。
例えば硬くて重い石をたくさん入れたレイアウトは、強い揺れなどの衝撃を受けると崩れ、水槽を割ってしまうリスクがあります。
地震対策という観点では、石をふんだんに用いた石組系レイアウトはあまり相性が良くありません。
地震を強く気にするのであれば、流木を中心とするか、または前景草を中心とした草原系レイアウトが良いでしょう。


水がこぼれてしまったら
こぼれた水の処理には、ちりとりとバスタオルが有効です。
地震の揺れにより水が大量にこぼれてしまった場合、雑巾程度では間に合いません。
フローリングであれば、水をすくってバケツなどに集めるのが効率的です。
それ以外の場合はバスタオルを数枚敷いて、水を吸わせるとすぐに対処できます。
水槽台の下など手の届かないところも、バスタオルでの吸水は有効です。
地震後のチェックリスト
地震が収まったら、まずは安全の確保を優先してください。
その後、停電していなければ以下のポイントを確認しましょう。
震度4以上の揺れでは、水槽の外に水が跳ねている可能性が高いです。
見つけたらすぐに雑巾でふき取り、特にコンセント周りは入念にチェックしましょう。
震度5弱以上の揺れでは、おそらく水槽以外も大変なことになっているかと思います。
TVなどで情報収集を優先し、事態が落ち着いてから水槽の対処にあたりましょう。
ライトが水没してしまった場合は、基盤が水没した状態で電源を入れないでください。
基本的にライトは一度水没してしまったら、交換を推奨します。
また、揺れに驚いた生体が隙間から飛び出すことも多いです。
水槽台の下などにぴちぴちと跳ねていないかも、要確認といえるでしょう。
発見が早ければ、すぐに水槽に戻せば何事もなく復帰します。
発見に時間がかかった、体表の傷がひどい場合は、塩水浴や魚病薬を用いたトリートメントが有効です。
停電している場合は、以下の記事をご確認ください。
コメント