こんにちは、メダカ担当のスズキです(魚ではありません、人間です)。
世の中のメダカブームに乗ってメダカを飼い始めた人も多いのではないでしょうか。
「メダカの教室」は、そんなビギナー向けのなるほどシリーズです。
今回の授業は、前回に続きメダカを飼育する上で欠かせない「おすすめの水草」について。
前回は屋外向けですが、今回は屋内飼育向けのスポットを当てておすすめの水草をご紹介します。
前回の復習はこちら
https://www.aqualassic.com/medakaschool_7/
メダカ飼育での水草の役割
メダカ飼育においての水草の役割は、産卵床を思い浮かべる人も多いでしょう。水草はメダカの隠れ家となるほか、日陰を作る、酸素を供給する、エサやおやつになる、水質悪化を防ぐといった役割も果たしてくれます。
ただし、水草なら何でも良いというわけではありません。メダカの飼育環境に適し、メダカが心地良く過ごせる水草を選んであげたいものです。
メダカに適した飼育条件
本題に入る前に、メダカに適した飼育条件について確認しておきましょう。
飼育に適した水質 | 中性~弱酸性(pH6.5~7.5程度)、軟水~中程度の硬水 |
飼育に適した温度 | 18~30℃ |
照明 | 屋内飼育:必要(設置が難しければ日当たりの良い場所へ) 屋外飼育:不要 |
屋内飼育におすすめの水草
ここからは屋内飼育におすすめしたい水草です。いずれも熱帯魚水槽に入れる水草としてはド定番。
いずれもCO2の添加はいらず、強い光を必要としません。
ただし、ウィローモス以外は耐寒性がないため、冬季はヒーターで加温するようにしてください。
アヌビアスナナ
アヌビアスは、入門種として真っ先にその名が挙げられる水草のグループ。CO2添加を必要とせず、強い光や肥料も必要としません。中でもアヌビアスナナはアヌビアスの基本品種で、爽やかな緑色といわゆる「葉っぱ」らしい葉の形が印象的です。森をこんもりと茂らせれば、メダカにとって居心地の良い空間になるでしょう。
石や流木に着生する(張り付く)性質を利用して、立体的なレイアウトを楽しめます。
注意点として、屋内でも水温が10℃以下になるような環境は不向きです。メダカ用のヒーターなどの使用をオススメします。
ミクロソリウム・プテロプス
ミクロソリウム・プテロプスは、幅広い水質に対応し、非常に丈夫な水草です。CO2添加がいらず、低光量にも強い性質を持ちます。
シダ植物に属する水草で、水温が28℃を超えると葉が茶黒くなって一気に枯れてしまう「シダ病」にかかりやすい点に注意が必要です。
アヌビアスナナと同様に、石や流木に着生する(張り付く)性質を利用して、立体的なレイアウトを楽しめます。
バリスネリア スピラリス
テープ状で半透明の鮮やかな緑がきれいなバリスネリア スピラリス。水の流れに乗って揺れる様子もまた美しい水草です。葉長は60cmにもなり、メダカにとっては隠れ家や産卵床になります。
最も栽培が簡単な後景草としても知られ、CO2添加や明るい照明も必要ありません。ただし、照明が暗いと黄色く変色することがあります。
水草では珍しく弱アルカリ性の硬水環境を好むため、ソイルよりも大磯砂を敷くと調子が良い傾向があります。
環境条件が合えば次々とランナーを伸ばして増えていきます。
ウィローモス
ウィローモスは、活着性を持つコケの仲間です。正確に言うと水草ではないのですが、落ち着いた色合いの複雑な茂みを作り、流木や石に巻き付けて趣のある雰囲気を出すなど、レイアウトを楽しむ要素が満載な点でオススメ。
ビーシュリンプとの相性の良さで知られていますが、メダカにとっても隠れ家になります。
貧栄養、低光量でも育ち、冬の低温にも強い点で育てやすさは十分。CO2はあったほうがきれいに育ちますが、必ずしも必要とはしません。
育つほど趣のある水景になる石付き・流木付きタイプ
レイアウトセットならお得&組み合わせに悩みません
メダカの水草レイアウトセット
セット内容
●バリスネリア スピラリス 5株
●育成済 ウィローモス ボール 3個
●風山石 5kg
※石の形状や大きさはおまかせになります。
30cm水槽用のレイアウトセットです。
ウィローモス、風山石、バリスネリア スピラリスの順で低いものは手前、高さのあるものは後ろに配置します。
存在感ある風山石に、高さのあるバリスネリア スピラリスがキリッとシャープな印象を加えます。
屋外or屋内飼育のどちらでもOK
水草の中には、屋外・屋内でもどちらの飼育スタイルでも適応してくれる、二刀流選手のような品種がいます。特にマツモやアナカリスはメダカと相性の良い基本の水草で、選ぶのに迷ったらこれで間違いなし!ともいえるほど。とても丈夫で育てやすく、はじめてのメダカ飼育にもピッタリです。
マツモ
フサフサとした尻尾のようなマツモは、金魚藻としてもおなじみの水草です。水質浄化能力に優れ、メダカの産卵床としても適しています。
非常に丈夫で環境への適応能力が高く、高温や低温、低光量、CO2添加がない環境にも耐えることができます。ただし、デリケートな一面もあり、環境の急激な変化には弱いようです。
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アナカリス
アナカリスも金魚藻として知られ、透明感のある緑が美しい水草です。産卵床に適している上、こんもりと茂るので隠れ家にもピッタリ。水質浄化作用があり、おやつになる点でもメダカ向きといえるでしょう。
CO2添加なしでも十分に育ちます。生体がいれば肥料も必要ありません。凍結しなければヒーターがなくても枯れないほど丈夫です。
アナカリスは非常に繁殖力が強く、帰化植物として各所で繁殖しています。管理には細心の注意を払い、自然水系につながる水路には流さないでください。
カボンバ
マツモよりもフサフサ感がさらにボリューミーなカボンバは、先に紹介したマツモ、アナカリスと同様に金魚藻です。ただし、浮かべても育つマツモやアカナリスと違い、根がないと枯れてしまいます。底床材に植え付けても良いのですが、鉢などに植えてあるものを利用すると便利です。
メダカの産卵床や隠れ家、おやつにもなるほか、水質浄化の役割を果たします。
カボンバは鑑賞性の高さでも人気で、レッドやイエローのカラーバリエーションもあるので組み合わせても素敵ですよ。
ホザキノフサモ
まとめ
今回は、屋内飼育編としてメダカ飼育におすすめの水草についてお届けしました。
ぜひ、お好みの水草で自分だけのメダカの世界を作ってみてくださいね。
それでは次の授業をお楽しみに!
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