アクアリストの皆さーん!今日も元気にcharmの新着熱帯魚情報をのぞいていますかー?
皆さんの素朴な悩みを、その道のスペシャリストである「チャーム先生」にズバッと解決してもらいましょう。
プレコのヒレ裂け

チャーム先生大変です!僕の大切にしているプレコのヒレがさっき水槽をのぞいたら裂けちゃってるんです!どうしましょう⁉これって治りますか?

大切なプレコの一大事だから、無茶苦茶心配だよな!分かるよ。
でも心配しなくて大丈夫だ。プレコはとっても頑張り屋さんでヒレの再生が非常に速いんだ。小さな裂けぐらいは頑張って自然治癒する。だからお前は、プレコが感染症にかからないように抗菌剤を入れてプレコを応援してやってくれ。
プレコだって必死に頑張ってるんだ!お前ならできる!頑張れ!
俺はプレコを応援するお前を応援しているぞ!
プレコの自然治癒能力
大事なプレコのヒレがふと見たら裂けていた!驚いて右往左往してしまうと思います。ただ、落ち着いてください。特にトリム系のプレコはヒレが裂けやすいことで知られていて、自分の胸ビレが尾ビレに当たって裂けてしまうことすらもあるんです。

しかし、プレコの仲間はヒレの再生が非常に速く、ちょっとした裂けであれば数週間程度で治ってしまいます。ただ、もちろん心配な場合は二次感染を防ぐために魚病薬のエルバージュなどの抗菌剤を使用して様子を見てあげるのがいいでしょう。
フィラメントを持つ種は要注意
アグアプレコやアカリエスピーニョ、ウルトラスカーレットトリムプレコ等尾びれから紐のように伸びるフィラメントを持つ種は、他魚との混泳では大体フィラメントが切れてしまうと思ってください。フィラメント自体は切れてしまったとしても飼育上大きな問題はありませんが、しっかり美しく伸ばしたいのであれば単独飼育が良いでしょう。


ワイルドプレコのヒレ裂けはむしろ個性
プレコに限らずワイルド個体は自然下で生きてきた野性味が魅力。過酷な自然下で生き延びる間に体中に大小の傷を負うことも少なくありません。ワイルド個体特有のしなやかな筋肉と濃い色彩に加え、野性味あふれた傷やヒレ裂けも一種の個体の個性と言っても過言ではありません。
水槽ででぬくぬく育ったブリード個体には出せない生存競争の証。その存在感で野生を感じさせてくれる傷を持ったワイルド個体に、むしろマニアの方ほど胸躍るのではないでしょうか。
尾ぐされ病かもと思ったら
何の前兆もなく突然ヒレが裂けていたら物理的な原因でのヒレ裂けと判断できますが、徐々にヒレの先が白濁したり充血したりして、ボロボロが進行するようならば病気の可能性が非常に高いです。
尾ぐされ病を疑いましょう。尾ぐされ病は進行も早く、発見が遅れると治療が難しくなりますので初期段階での早急な対応が求められます。
プレコの美しいヒレの秘密
オレンジフィンレオパードトリム・スカーレットトリム・ウルトラスカーレットトリムなどのトリム系のプレコは尾ビレや背ビレがオレンジ(レッド)一色で、特に色が濃い個体が価値があるとされます。



そのため、ワイルド個体の中でも鮮やかなソリッドのヒレを持つ個体が珍重されてきました。
実はこの模様のないソリッドのヒレは、プレコのヒレが一度傷つき再生したものなのです。プレコのヒレが再生される過程で模様だけが再生されず、ソリッド一色のヒレが再生される現象であるということが分かっています。単純に美しいというだけでなく、厳しい自然環境下でヒレが傷ついても逞しく生き抜いた証拠でもあるので、ぜひとも大事に飼育していただきたいです。
ウルトラスカーレットトリムのヒレの違い


同じウルトラスカーレットトリムでもヒレに模様が入るタイプと入らずに一色のタイプがあります。ちなみにこの二匹、charmで実際に1点物として販売されていた個体ですが当時の販売価格でそれぞれ68,050円と160,050円でした。それほど価値の差が出てしまうのです。
オレンジフィンレオパードトリムのヒレの違い


同じオレンジフィンレオパードトリムでもヒレの違いは一目瞭然です。通常のオレンジフィンレオパードトリムは尾ビレ・背ビレの先までレオパード模様が入ります。しかしソリッドテールと呼ばれるオレンジフィンレオパードトリムには模様が入らず鮮やかな一色の尾ビレをしています。こちらも市場価格で倍ほどの値段の差が出ることもあります。
熱帯魚チャーム先生のプロフィール
今日のチャーム先生は「来世の夢はえら呼吸」という魚を愛する熱帯魚アクアリストの先生です。魚の美味しい県で生まれ育ったチャーム先生は魚は見るのも飼うのも食べるのも好きという筋金入りの魚好き。海釣りからガサガサまで採取もこなします。好きな熱帯魚はド派手なパキスタン・ローチ。
「魚の魅力を1人でも多くの人に伝えたい。そしてすべてのアクアリストを応援したい。」とやや温度高めに考えている、それが今日のチャーム先生です。

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