ルリーシュリンプ<エビ解説>

エビ・貝
エビ・貝鑑賞用シュリンプ

今回取り上げる品種はチェリーレッドシュリンプの改良品種「ルリーシュリンプ」です。
全身に色が入らず、頭部と尾の間は透明という見た目は実にユニーク。
2010年に初輸入の際に話題を集め、今なお根強い人気を誇ります。
高い観賞性とともにカラーバリエーションを持つルリーシュリンプの特徴を見ていきましょう。

ルリーシュリンプとは

名前ルリーシュリンプ
学名Neocaridina denticulata sinensis var.
Neocaridina heteropoda var.
別名リリーシュリンプ、琉璃蝦
分布改良品種(原種:台湾)
体長最大3cm
飼育要件水温: 20~25℃
水質: 弱酸性~中性
餌:人工飼料、生餌
繁殖:容易

2010年に台湾から紹介されたチェリーレッドシュリンプの改良品種です。本来、全身が赤く染まるチェリーレッドシュリンプの体の一部が透明になるというこれまでのエビとは全く異なる非常にユニークな外見を特徴としています。

初輸入の際には話題を集めましたが、その作出の経緯や交配については不明で、選別交配とも他種とのハイブリッドともいわれています。別名は「リリーシュリンプ」「琉璃蝦」など。

目を引くカラーバリエーション

ルリーシュリンプはチェリーシュリンプのようにカラーバリエーションを持ちます。オレンジルリーやブラックルリーは、通常のルリーシュリンプの赤色の部分が単純に入れ替わったものですが、グリーンルリーに関しては少し異なります。緑色に入れ替わっていることに加えて個体にもよりますが、フローレセントのバックラインのような模様を持つことが特徴です。

オレンジルリーシュリンプ
グリーンルリーシュリンプ
ブラックルリーシュリンプ(カルボーンシュリンプ)

ところで、ルリーシュリンプの中には青みの強いものがいて、10年ほど前は青系のエビは区別されずに流通していました。その後、より青色の濃い「ベルベットブルー」、淡い水色の「ブルージェリー」の2品種に分かれたとされています。

ルリーシュリンプの青みが強い個体
ルリーシュリンプから作出された
ベルベットブルーシュリンプ 
ルリーシュリンプから作出された
ブルージェリーシュリンプ

飼育方法

ルリーシュリンプの飼育方法は、他のカラーシュリンプと同様です。エビ飼育の注意点と飼育環境や方法は、下記の記事で詳しくご紹介しています。あわせてご参照ください。

エビ飼育の注意点

3つの注意点

1.高水温:夏場の急激な水温上昇に注意!クーラーやファンを使い水温の安定化を図る!
2.急激な水質変化:ろ過能力の高いフィルターを使用する!
3.薬品類:魚病薬は使用禁止!水草などに残る残留農薬にも注意!
(無農薬・組織培養の水草を使おう!)

添加剤で栄養を与えよう

水槽内では甲殻類の成長に必要な栄養素が不足しがちになります。より丈夫なエビの育成には成長に必要な栄養素を補うことが必要です。特に甲殻の形成に必要なミネラルを補ってあげることで脱皮不全を防いだり、甲殻の厚みが出て発色を良くしたりすることができます。

ミネラル系の添加剤は水質に影響することが多いので、調整剤を使用するときは使用前に飼育水のチェックを行いましょう。

混泳について

小型の熱帯魚やコリドラスやプレコなどとの混泳は可能です。大型の熱帯魚やエビを捕食する種との混泳はできません。
※稚エビは1mmほどと小さく、小型の魚でも食べてしまう可能性があります。

エビ同士の混泳も可能ではありますが、同じチェリー系シュリンプやミナミヌマエビ、アルジーライムとの交雑しますのでおすすめしません。


繁殖と交雑について

繁殖

繁殖を楽しみつつ、体色を維持したいなら同品種のルリーシュリンプ同士での繁殖がおすすめです。

他のカラーシュリンプ同士の繁殖はおすすめできません。ミナミヌマエビのような地味な色彩になってしまったり、思ったような色彩を表現させることは困難です。

交雑

カラーシュリンプの多くは1種からの改良品種となるため、カラーシュリンプ同士では交雑してしまいます。近縁種であるミナミヌマエビやアルジーライムシュリンプも同じく交雑してしまうので注意が必要です。

同じ観賞用エビであるビーシュリンプとは交雑はしません。

※ビーシュリンプはヒメヌマエビ属、チェリーシュリンプはカワリヌマエビ属となります。


まとめ

体の一部が透明になっていることで色のコントラストが際立つルリーシュリンプ。
どのカラーも魅力的なだけにコレクションにおすすめです。

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