こんにちは、メダカ担当のスズキです(魚ではありません、人間です)。
世の中のメダカブームに乗ってメダカを飼い始めた人も多いのではないでしょうか。
「メダカの教室」は、そんなビギナー向けのなるほどシリーズです。
今回の授業は、繁殖を成功させるカギとなる「採卵」について。
メダカを殖やしたい方、ぜひ最後までお読みください。
メダカが産卵したら採卵しよう
水槽をのぞいたら「あ、卵だ!」という瞬間、待ち遠しいですよね。メダカは一般的に水温が20℃以上になると産卵しやすいといわれています。
健康なオスとメスがいて、暖かな時期であれば高確率で産卵を期待できます。メダカが産卵しやすいよう、産卵床をセットしておくと良いでしょう。
産卵床には、水草・浮き草、人工産卵床、シュロ繊維と大きくわけて3タイプあります。
目的に合わせて選んでくださいね。
産卵床については以下の記事で詳しく解説しています。
いよいよ、メダカが産卵したら採卵をします。
採卵とは、卵を回収する作業のことをいいます。
つまり、産卵はメダカまかせですが、採卵は人の手で行うというわけですね。
なるべく手を加えたくない、自然にまかせたい……という気持ちはわかりますが、
狭い水槽で飼育している限り、採卵をしないとせっかくの卵や稚魚が捕食されてしまいます。
メダカの採卵の方法
では、実際にどのように採卵するのかを見ていきましょう。
産卵床から卵を回収する
卵が産み付けられた産卵床から一粒ずつ回収していきます。
その際、ガーゼなどの上で転がして付着糸を取り除くようにしましょう。
付着糸が付いたままでは雑菌が付きやすく、水カビの原因にもなります。
無精卵もまた、水カビが生える原因となるので取り除きましょう。
透き通った有精卵に対し、無精卵は白く濁っています。
また、魚病薬の「メチレンブルー」を使うと、無精卵は青く染まるのですぐ判別できます。
水カビ対策にもなるので一石二鳥ですね。
大変そうな作業にも思えますが、メダカの産卵数は一回につき多くても50個程度です。
卵の個数を確認、管理しやすいといったメリットも挙げられます。
産卵床のまま管理する方法
卵を一粒ずつ回収せず、産卵床ごとふ化容器で管理する方法もあります。
手間がないメリットはありますが、付着糸などが原因となって水カビが繁殖しやすい
デメリットがあります。せめて無精卵は取り除くようにしましょう。
水槽・容器の底から回収する
うまく産み付けることができなかった卵が、水槽や容器の底に落ちていることがあります。
このような卵は、スポイトを使って回収するようにしましょう。
専用スポイトが便利です。
GEX メダカ元気 スポイト
容器の底に落ちた卵や小さな稚魚を水と一緒にやさしく吸い出すスポイトです。フンや食べ残しのお掃除にも。
メスから卵を回収する
メスを網で捕らえた状態で卵を綿棒や筆を使って体から直接回収する方法です。
産卵床に産み付けるまで、メスは生殖孔付近に卵を付着させたまま泳ぎ回っているので、その間に行います。
卵を無駄なく回収できるメリットがある一方、メダカには大きな負担のかかるデメリットも。
メダカの産卵効率を上げたいとき
水温を20℃以上にして産卵床を入れるだけでも効率良く採卵できますが、
もっと産卵させたい場合は水質にも気を遣うことをおすすめします。
具体的には、飼育水に含まれる亜硝酸塩とアンモニアの濃度を下げることです。
そのためには、メダカのフンをすぐに取る、水換えを行うだけ。何も難しくはありませんね。
もちろん、チャームでは便利なアイテムをそろえています。
カキガラを入れておくと、ミネラルが溶け出すだけでなく酸性に傾き過ぎるのを防いでくれますよ。
化石サンゴでも同等の効果が得られます。
産卵数が少ない場合は、餌を代えることも一つの手です。
社内のメダカマニアからは「ミジンコなどの活き餌が最高!」との証言が得られました。
メダカがなかなか産卵しないとき
水温が20℃を越しているのになかなか産卵しない……。
もしかしたら、メダカの状態が良くないのかもしれません。
そんなときは塩水浴をお試しください。
塩水浴とは、濃度を調節した塩水に回復力を上げるための治療法です。
金魚に用いる治療法として知られていますが、もちろんメダカにも有効ですよ。
通常の塩水浴は濃度0.5%ですが、チャームのメダカエリアでは濃度0.7%で行っています。
塩水浴の方法(濃度0.5%の場合)
バケツなど深い容器を別に用意します。
濃度0.5%(水1Lの場合塩5g)になるよう調節します。
塩はご家庭の食塩で十分です。
一週間程度、様子を見ながらメダカを塩水浴させてください。
塩水浴については以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ
今回は、メダカの採卵についてお届けしました。
まずは産卵までたどりつけるよう、メダカの飼育環境を整えてあげてくださいね。
それでは次の授業をお楽しみに!
コメント