スノーホワイト・シュリンプ<エビ解説>

種類解説(エビ・その他)
種類解説(エビ・その他)鑑賞用シュリンプ

今回のエビ解説は、透き通る白が鮮やかな「スノーホワイト・シュリンプ」です。
カラーシュリンプの中でも透明な甲殻を持つ品種はいますが、スノーホワイト・シュリンプのような白色の品種はごくわずか。そんな貴重な色彩を持つ個性的なエビについて掘り下げていきます。

スノーホワイト・シュリンプとは

ドイツで生まれたチェリーレッドシュリンプの改良品種です。透明感のある甲殻にうっすらと白色が乗っています。

頭胸部内の内臓もはっきりと見えるほどの透明感から「クリスタル・シュリンプ」とも呼ばれています。また、卵まで白いことから「スノーボール」との別名もあります。

ドイツ生まれ

チェリーシュリンプの多くは台湾で作出された改良品種が多いのですが、スノーホワイト・シュリンプはドイツで作出されました。輸入当時は他のチェリーシュリンプとは別扱いをされていたものの、今では同じチェリーシュリンプ系の改良品種のひとつとされています。
ただし、詳細については現在も判明していません。

ゼブラシュリンプ

ドイツ生まれのエビには他にも、ファンシーシュリンプやゼブラ・シュリンプを元に作出された改良品種が多くいます。

シュリンプ同士の比較

白いエビといえば、ビーシュリンプ系統にも全身が白色のビーシュリンプ・クリームがいます。同じ観賞用エビでも体型や発色の雰囲気の違いがあります。どちらも水槽内では白い体色がよく目立ちますね。

色の濃淡

スノーホワイトシュリンプ
ビーシュリンプ クリーム
ホワイトヌマエビ

スノーホワイト・シュリンプは甲殻に白が入っていますが、ビーシュリンプ・クリームの方は甲殻の上に白のペンキが乗ったように濃く見えます。レッドファイアーシュリンプなどに近い色の乗り方です。また、ホワイトヌマエビは日本のミナミヌマエビを白く改良した品種です。スノーホワイト・シュリンプとよく似た表現を持っています。


飼育方法

スノーホワイト・シュリンプの飼育方法は、他のカラーシュリンプと同様です。エビ飼育の注意点と飼育環境や方法は、下記の記事で詳しくご紹介しています。あわせてご参照ください。

エビ飼育の注意点

3つの注意点

1.高水温:夏場の急激な水温上昇に注意!クーラーやファンを使い水温の安定化を図る!
2.急激な水質変化:ろ過能力の高いフィルターを使用する!
3.薬品類:魚病薬は使用禁止!水草などに残る残留農薬にも注意!
(無農薬・組織培養の水草を使おう!)

添加剤で栄養を与えよう

水槽内では甲殻類の成長に必要な栄養素が不足しがちになります。より丈夫なエビの育成には成長に必要な栄養素を補うことが必要です。特に甲殻の形成に必要なミネラルを補ってあげることで脱皮不全を防いだり、甲殻の厚みが出て発色を良くしたりすることができます。

ミネラル系の添加剤は水質に影響することが多いので、調整剤を使用するときは使用前に飼育水のチェックを行いましょう。

混泳について

小型の熱帯魚やコリドラスやプレコなどとの混泳は可能です。大型の熱帯魚やエビを捕食する種との混泳はできません。
※稚エビは1mmほどと小さく、小型の魚でも食べてしまう可能性があります。

エビ同士の混泳も可能ではありますが、同じチェリー系シュリンプやミナミヌマエビ、アルジーライムとの交雑しますのでおすすめしません。


繁殖と交雑について

繁殖

繁殖を楽しみつつ、白い体色を維持したいなら同品種のスノーホワイト・シュリンプ同士での繁殖がおすすめです。

他のカラーシュリンプ同士の繁殖はおすすめできません。ミナミヌマエビのような地味な色彩になってしまったり、思ったような色彩を表現させることは困難です。

交雑

カラーシュリンプの多くは1種からの改良品種となるため、カラーシュリンプ同士では交雑してしまいます。近縁種であるミナミヌマエビやアルジーライムシュリンプも同じく交雑してしまうので注意が必要です。

同じ観賞用エビであるビーシュリンプとは交雑はしません。

※ビーシュリンプはヒメヌマエビ属、チェリーシュリンプはカワリヌマエビ属となります。

スノーホワイトの不思議

スノーホワイト・シュリンプの交雑には諸説あり、作出の過程が異なるため他のチェリー系とは交雑できないともいわれています。しかし、他のエビでは近縁種同士の交雑は比較的簡単に起こるので、交雑しにくい、しやすい差はあれど交雑する可能性はあると考えられます。


まとめ

スノーホワイト・シュリンプの透明感のある白色は、観賞用エビの中を探しても特別です。

水草や流木などのレイアウトにもアクセントカラーとして映えるエビのお迎えをしてみてはいかがでしょうか。

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