今回ご紹介するシュリンプは深い緑のカラーシュリンプ「グーンジェイド・シュリンプ」になります。
緑といえば、ミナミヌマエビやアルジーライムシュリンプといますが、彼らとは異なる色彩をもちます。色んな説があり詳細不明なシュリンプをほりさげていきます。
グリーンジェイド・シュリンプとは
台湾で作出されたチェリーレッド・シュリンプの改良品種の1つです。全身深い緑の体色に透明感の無い甲殻が特徴的なシュリンプです。
※青味や黄色味が強い個体もいます。
体長は3~4cmとなります。
食性は雑食性で苔類、シュリンプ用の人工飼料などを食べています。
緑のシュリンプ達
緑のシュリンプと聞いて思い浮かぶのは、「ミナミヌマエビ」「アルジーライムシュリンプ」「インドグリーンシュリンプ」の3種があがります。「グリーンジェイド・シュリンプ」は他の3種とは異なった緑のシュリンプとなります。



3種とも透明感のある甲殻に薄く緑がのったイメージになります。「緑のシュリンプって普通じゃないか?」と思うかもしれません。

比べてみると色味の違いがよく分かりますね。緑というか深緑って感じになります。
透明感・色の乗り方は「レッドファイアー・シュリンプ」に似ていますが、本種は全てがこういった色合いをもっているわけではありません。
下の画像でもわかる様に、更に濃い黒の様な個体・黄色味が強い個体・青味が強い個体と、個体差が激しいです。



繁殖や交配について
繁殖方法
大卵型であり水槽内に♂と♀が揃っている状態であれば容易に繁殖します。
※繁殖をさせる場合は容器のキャパオーバーにならぬよう注意しましょう。
魚などと混泳している場合、繁殖が成功し♀の抱卵が確認できたら、抱卵した♀個体を隔離して孵化させるか、水草を入れ稚エビが孵化した時の隠れ家として準備しましょう。稚エビの生存率をあげる事が繁殖成功への道でもあります。
交配
「グリーンジェイド・シュリンプ」は他のカラーシュリンプやミナミヌマエビと交雑をします。
※ビーシュリンプは交雑しません。
他のカラーシュリンプと交配は可能ですが、色が混ざり合う事はありません。他のカラー同士での交配の場合、原種に近い色合いの稚エビが生まれてきますのでおススメしません。
グリーンジェイド・シュリンプを探ってみよう
グリーンジェイド・シュリンプの作出は台湾と言われていますが、詳細はあまり分かってないことが多い品種です。


どちらの画像も、イエローチェリー・シュリンプに見えますが、左の画像はグリーンジェイド・シュリンプになります。今ではあまり見られない体色ですが、流出当初は緑がのらない個体もいました。

過去に入荷された際に撮影された個体になります。青味が強い個体や、緑が乗らない個体、黄色味が強く透明感のある個体、と様々な個体が見られます。
※成長段階によっても色味の変化があります。
現在ではブリーダーさんの努力により、安定した緑の体色の個体が提供されるようになっています。
どうやって作出されたのだろうと疑問に思う方が多いと思います。作出方法はわかりませんが、近しい色合い、質感をもつ品種をご紹介します。


まず候補として挙げられるのは「ベルベットブルー・シュリンプ ダークブルー」になります。
絵具なら、黄色に青色を混ぜる事で緑色がつくれます。
イエローチェリー(黄)×ベルベットブルー(青)
=グリーンジェイド(緑)
イエローチェリー(黄)×ブルージェリー(青)
=グリーンジェイド(緑)
上の『交配』でも書きましたが、実際はカラーシュリンプ同士の交配は色が混ざり合うわけではありません。
でも、こんな交配で作出されたんではないか、みたいな想像をしたくなりますよね。

次の候補は、質感が似ている『チョコレート・シュリンプ』です。
『グリーンジェイド・シュリンプ』の中でも特に緑の濃い個体の質感が、『チョコレート・シュリンプ』の色や質感に酷似しています。

※質感の似ている個体の画像です。
飼育方法
「グリーンジェイド・シュリンプ」は丈夫で飼育が容易な品種となります。特別に必要な事はありません。注意点と、飼育環境・方法は下記の記事など参考にしていただけたら幸いです。
1.高水温(※夏場の水温上昇にご注意ください。)
クーラーやファンを使い水温の安定化を図る。
2.急激な水質変化
ろ過能力の高いフィルターを使用する。使用水槽のワンランク上のフィルター選び。
3.薬品類(※水草など残る残留農薬など)
無農薬の水草・培養水草の使用
まとめ

グリーンジェイドシュリンプは、いままでに無い深い緑の色彩をもつシュリンプです。
不明な点も多いシュリンプではありますが、探求心をくすぐる品種でもあります。
グリーンジェイドシュリンプの飼育や繁殖にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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