龍の瞳メダカ<改良メダカ解説>

メダカ
メダカ

どうも、ほにゃらら sp.です。

今回ご紹介するのは龍の瞳メダカ。

透き通った白い体色をベースに背が美しく光り、目が紅く染まる上に各ヒレが優雅に伸長することから、龍を連想させる品種です。

特に上から観賞した際には別格とも言える美しさを表現し、優雅に泳ぐ姿は龍の名に恥じない、幻想的なメダカといえるでしょう。

龍の瞳メダカとは

基本情報
飼育しやすさ★★☆☆☆
やや難しい
入手しやすさ★★★☆☆
ふつう
維持しやすさ★★☆☆☆
やや難しい
最大体長3~4cm程度
適正水温5~28℃
作出年2018年
作出者池谷氏
表現系の構成要素体外光、ロングフィン、アルビノ、白体色

龍の瞳メダカとは、白体色、アルビノ、幹之、松井ヒレ長の4つの形質を併せ持った品種です。
松井ヒレ長アルビノ白幹之メダカ=龍の瞳メダカ と考えて差し支えありません。

優雅なヒレは成長に伴い伸長が見られ、老成した個体ほど見事になる傾向があります。

「アルビノ」「松井ヒレ長」という取り扱いに注意を要する形質を2つ持ち合わせているため、飼育に関しては配慮が必要な部類に入ります。

遺伝率は比較的高いようですが視力が弱く、エサや交配相手を認識する能力が他の品種に比べると低いので、繁殖を狙うならば龍の瞳は単独で飼育するのが理想的です。

視力の弱さから交配相手を認識する能力が低い分、他の品種よりも産卵数が少なくなりがちに。
遺伝率は高いようですが、そもそも稚魚がたくさん得られないことが多いようです。

このため飼育や系統維持の難易度は、やや高めの品種と言えるでしょう。
一通りメダカ飼育の基本を把握している上級者向けの品種となります。


飼育のコツ

龍の瞳メダカを上手に飼育するためには、次のポイントを意識すると良いでしょう。

観賞スタイル

上見での観賞がおすすめです。

龍の瞳メダカは体外光と松井ヒレ長によるロングフィンを併せ持つ品種ですので、上見での観賞に向いています。

一方で、名前の由来でもある赤い瞳の観賞に重きを置くなら横見です。
松井ヒレ長により表現されるロングフィンは、水槽内での横見でも良く目立ちます。

上見が基本ですが、横見でも優雅な泳ぎを楽しめる品種です。

横見でも映える赤い瞳とロングフィン

容器

黒系の容器が良いでしょう。

龍の瞳はアルビノ系品種のため、黒色素胞を持ちません。
背地反応が起きないため、白黒どちらの容器を用いても発色自体に変化はありません。

しかし、白い容器では背景と同化してしまいます。
せっかくの白い色彩をよく確認できなくなってしまうため、色合いを楽しむには黒容器での飼育が推奨されます。

黒容器での飼育がおすすめです。
タライ 黒 の検索結果 | チャーム
「タライ 黒」に該当する商品一覧です。ペット用品の通販ならチャーム。常時65,000商品以上を在庫。チャームは年中無休、最短で翌日にお届け。

エサ

餌に関しては特別な注意事項はありません。
一般的なメダカ用のエサで大丈夫です。

エサは特別こだわらなくてもOK
メダカ | チャーム
メダカ ペット用品の通販ならチャーム。常時65,000商品以上を在庫。年中無休、最短で翌日にお届け。

屋内管理

メダカは基本的に日光浴を大変好み、必須レベルで要求するため屋外飼育が一般的です。

しかし、龍の瞳に関してはアルビノ系品種であるため、逆に日光を好みません。

特に卵~幼魚のうちは日光には弱いので、注意が必要です。
成魚まで育てば屋外でも、よしずなどで木陰を作成すれば問題なく飼育可能です。
マツモやホテイアオイなどの浮草も、日光を遮れるので有効です。

基本的に屋外飼育が前提となるメダカとしては珍しく、屋内飼育にも向いた品種です。

他の品種と混ぜない

龍の瞳は視力が弱く、ロングフィンのため普通体型のメダカと比べると泳ぎが上手ではありません。
このため、他の品種と同じ容器で飼育すると、どうしてもエサが上手に食べられない個体が出てきます。

デリケートな品種ですので、他の品種との混泳はおすすめできません。
龍の瞳は龍の瞳だけで飼育することが推奨されます。


バリエーション

龍の瞳の原型となった人気品種をいくつか紹介します。

アルビノメダカ

シンプルなアルビノ体色の品種です。

アルビノ系品種としては最も基本的なタイプで、松井ヒレ長幹之にこの体色を導入したものが龍の瞳です。

「日光を好まない」「視力が弱い」この2点は、アルビノ系品種の共通事項です。

松井ヒレ長白幹之

白幹之メダカをベースに各ヒレが伸長した品種です。

背が輝くだけでなく、伸長した各ヒレが輝くことでさらに優雅な泳ぎを見せるようになりました。
本品種にアルビノ体色を導入したものが龍の瞳メダカです。

ヒレの伸び具合には個体差が見られ、ヒレ長系の品種は成長と共に背ビレと尻ビレの軟条が伸長がするため、若い個体では伸びが十分ではない場合もあります。
この性質は龍の瞳も同様です。


龍の瞳メダカ まとめ

龍の瞳メダカ。

紅く染まる瞳と美しい白の発色に加え、体外光とロングフィンの組み合わせがが大変神秘的な印象を与えるメダカです。

このヒレは老成すれば老成するほど見ごたえが出ます。
年老いた個体はまさに白竜といえるような、立派な見た目に変貌を遂げます。

混泳自体は可能であるものの、もし龍の瞳の状態を最高に仕上げ繁殖まで狙うのであれば、他の品種や生体とは混泳させないほうが良いでしょう。

逆に単純な観賞用と割り切って繁殖は考慮しないのであれば、屋内水槽での混泳にも向いた品種です。
上見でも横見でも美しさが際立つ、上品な魅力を持ったメダカです。

https://www.shopping-charm.jp/search?c=2c2c2c2c-2c2c-3630-3230-303030303030&q=%e9%be%8d%e3%81%ae%e7%9e%b3%e3%83%a1%e3%83%80%e3%82%ab

メダカ関連記事

メダカの世界

▼改良メダカの基本情報はこちら

改良メダカ個別解説

▼改良メダカ各品種ごとの詳しい解説はこちら

ミッドナイトフリルメダカ<改良メダカ解説>
ミッドナイトフリルは背地反応しないブラック体色系メダカの高級品種です。尾ビレに達するほど伸長する背ビレ・尻ビレの観賞価値が高く、3タイプ知られています。
マリアージュキッシングワイドフィンメダカ”エメラルドフィンタイプ”(エメキン)<改良メダカ解説>
エメキンはエメラルドに例えられる輝きを持つ、体外光系メダカの高級品種です。全身の強い光沢と、尾ビレに達するほど伸長する背ビレ・尻ビレの観賞価値が高く、見事です。
ネプチューンメダカ<改良メダカ解説>
ネプチューンメダカはギラギラと輝くラメにヒレ光を組み合わせた、青系メダカ屈指の高級品種です。特に頭部の青は際立ち、見る角度によってラメの色彩も変化します。
白メダカ<改良メダカ解説>
白メダカは白系改良メダカの中で最も基本的な品種です。真っ白な体色が際立ち、シンプルイズベストな品種といえるでしょう。ビオトープでも人気です。
サファイアメダカ<改良メダカ解説>
サファイアメダカは黒ラメ幹之から派生した、特徴的な青ラメが高い人気を誇る品種です。2020年に誕生し色ラメ系の先駆けとなった、青ラメ系品種の元祖です。
幹之メダカ<改良メダカ解説>
幹之メダカは背の光沢が特徴的なメダカです。改良メダカを代表する人気品種であり、メダカの品種の多様化に大きく貢献した「体外光」の表現を最初にもたらした品種です。
ヒメダカ<改良メダカ解説>
ヒメダカは全てのメダカの中で最も流通が多く入手しやすいメダカです。小学校理科の教材としてもおなじみかもしれません。基本品種ですが、深掘りして解説します。
黒メダカ<改良メダカ解説>
黒メダカは全てのメダカの中で最も基本的な品種です。野生のメダカと同じ体色をしており、自然度の高いビオトープ環境を再現したい場合には最適といえるでしょう。
オロチメダカ<改良メダカ解説>
オロチメダカは多くのメダカがいる中で、最も黒いとされているメダカです。全身を黒色素胞が覆い背馳反応が起こらないのが最大の特徴で、白容器での飼育が適します。
夜桜メダカ<改良メダカ解説>
夜桜メダカは淡いピンク色に引き締まった黒の体色を組み合わせ、ラメが散らばることにより表現される幻想的な美しさを持つメダカです
青メダカ<改良メダカ解説>
青メダカは青系改良メダカの中で最も基本的な品種です。青よりはグレーに近い色合いですが、青系品種の元を辿るとこの青メダカに行きつきます。ビオトープでも人気です。
龍の瞳メダカ<改良メダカ解説>
龍の瞳メダカは白地に紅い眼が美しいアルビノ体色に、体外光と松井ヒレ長によるロングフィンを持つ神秘的なメダカです。飼育・系統維持の難易度はやや高めです。
深海メダカ<改良メダカ解説>
深海メダカは体内に幻想的な深い青の発色を持つメダカです。幹之系メダカとしては例外的に、明るい白系の容器で飼育したほうが美しく仕上がります。
投稿者
ほにゃらら sp.

福島県産のワイルド個体。
ロカリティの詳細は残念ながら記録がない模様。
アクアリウム歴はだいたい20年くらい。
「同属内で多様なバリエーション」が好き。若干コレクター気味。
つまりコリドラスや、ミクロソリウムが最高。ということですね。

AQUALASSIC(アクアラシック)

コメント

タイトルとURLをコピーしました