ゼロから解説!メダカの飼い方①<飼育に必要なもの>

メダカ
メダカ


水槽飼育の基本を学べる教科書のような存在でありながら、奥深さも持ち合わせているメダカ。
最近ではさまざまな改良メダカが誕生し、眺める、育てる、殖やす、集める、作出する……
楽しみの幅がより広がっています。
メダカはとても育てやすく、お子さんのはじめての水槽飼育にもおすすめです。
そんなメダカの飼い方・育て方についてQ&Aを交えながらやさしく解説します。
今回は準備編です。

メダカってどんな魚?

学名Oryzias latipes
分類ダツ目メダカ科
最大体長3~4cm
食性雑食

メダカは、小川や田んぼにいる身近な生き物として日本人になじみの深い生き物のひとつです。近年、日本には2種のメダカがいることがわかり、ミナミメダカとキタノメダカと区別されるようになりました。

メダカは水の動きが小さい、あるいは流れが緩やかで水草が茂った場所を好みます。淡水域を中心に群れで生活していますが、中には汽水域で生活するメダカもおり、比較的塩分に強いようです。ただし、生息環境の消失や外来種による捕食などにより自然のメダカは大幅に減少しています。

いろんな名前のメダカを見かけますが、自然にいるものではないのですか?

いわゆる改良メダカは人の手によって作り出されたメダカで自然界にはいません。メダカは繁殖させやすく、自分でオリジナルの改良品種の誕生に挑戦しやすいのも魅力です。

メダカは小さなスペースで飼育でき、エサやりや水換えなど基本的なことができていれば丈夫な魚です。繁殖も簡単で、健康なオスとメスがいればいつの間にか卵を抱えていることも珍しくありません。このように、飼育と繁殖が簡単なことから観賞性の高い改良メダカが続々と誕生し、ここ数年で急速にその種類を増やしてきました。

基本品種

改良メダカの原型となった4品種です。すべての改良メダカはいずれかの派生形です。

黒メダカ

色彩が最も野生種に近い。

ヒメダカ

学校教材でおなじみ。

白メダカ

ビオトープで人気。

青メダカ

青系品種の原型。

改良メダカ

基本品種から派生した改良メダカはヒレや体型、体色、模様などに個性的な特徴を持っています。
特にラメの輝きや模様などは背中に現れやすく、ヒレの長さもやはり上から見たほうがわかりやすいものです。メダカは上から見て楽しむ「上見うわみ」が基本の観賞スタイルとされています。

品種改良が進んだメダカによっては飼育上のポイントが異なります。基本品種でメダカの飼育に慣れておくと良いでしょう。

改良メダカの個別解説記事はコチラ(画像をタップ/クリックでジャンプします)

メダカの飼育は屋内、屋外どちらがいいの?

飼育するには何からそろえれば良いのでしょうか?

まずは屋内飼育、屋外飼育のどちらなのか飼育スタイルを決めることから始めましょう。
というのも、飼育スタイルによって必要なものが変わってくるためです。

一般的にメダカは屋外飼育が良いとされていますが、もちろん屋内飼育でも楽しめます。
メダカが健康的に育つ条件、屋内・屋外飼育それぞれのメリット、デメリットを理解した上でご自身に合った飼育スタイルを選ぶと良いでしょう。

メダカが健康的に育つ条件とは?

メダカが健康的に育つには、①日光をたっぷり浴びる、②飼育に適した水質・水温が保たれることが大事です。日光はメダカの免疫力の向上や骨の強化、色揚げをサポートします。また、メダカは日光の明るさで日夜を判断し、生活リズムを整えているのです。

自然下のメダカは春から活発になります。これは、日照時間が長くなって水温が高くなることに関係しています。日光と水温はメダカのライフサイクルに深く関わっていて、産卵やふ化にも影響を及ぼしています。水温が高いほどメダカの活動は活発になりますが、30℃を超えるような高水温は苦手です。また、朝夕の冷え込みなど気温差が大きいこともメダカにはストレスで、体調を崩して病気になったり産卵が止まったりします。

ということはメダカは屋外飼育が良さそうですね。でも、わが家の場合はベランダで飼育するとなると夏の猛暑が心配……。

屋内飼育でも十分に楽しめますよ。屋内・屋外飼育ともにメリット、デメリットがあります。メダカにとって快適に過ごせる環境づくりを優先してください。

メダカを屋内で飼育するメリット

いつでも観察できる

メダカはライフサイクルが非常に速い生き物。ふ化して3カ月後には繁殖が可能です。
リビングに水槽を設置すれば、誕生から繁殖までメダカの一生を観察しやすくなります。また、日々の様子もよく見えるため、不調にも気付きやすいでしょう。
メダカは日光を浴びることで丈夫に育ち、繁殖やふ化にも影響を及ぼします。水槽は日当たりの良い場所に設置してください。

水温管理がしやすい

メダカは比較的、幅広い水温に適応することができます。そうはいっても、水温が30℃を超えるとメダカにとっても危険です。特に屋外はメダカがゆであがってしまうリスクも……。その点、屋内飼育ならエアコンを使用するなど水温管理がしやすいメリットがあります。

冬でも産卵が可能

メダカは水温が15℃以下になると活動が鈍くなり、10℃になると冬眠状態に入ります。屋内飼育の場合、水槽用ヒーターを使って水温を安定させることで冬でも産卵は可能です。

メダカを屋内で飼育するデメリット

日光が不足しがち

メダカは日光による明るさで日夜を判断し、生活サイクルを整えています。しかし、屋外に比べて日光が不足しがちな屋内では成長スピードも遅く、色も鮮やかに出にくくなります。
また、産卵を促すためにも日光は1日12~13時間必要で、ふ化にも日光が影響しています。
日当たりが良い部屋でも屋外に比べて光は弱いため、水槽用ライトが日光の代わりとなります。タイマーなどで照明の点灯時間をコントロールすることで生活サイクルを整え、産卵やふ化を促します。

必要な機材が多い

屋内飼育ではフィルターやLEDライトのほか、設置環境によっては冷却ファンやヒーター、タイマーなども必要です。水槽を設置するスペースがなければ水槽台も必要であるように、屋外飼育に比べて設備投資がかさみます。

メンテナンスが大変

屋内飼育の場合、2週間に1回、3分の1ほど水を入れ替える水換えやろ材の交換、コケ取りなどの掃除が欠かせません。また、水槽は小さいほど水質が悪化しやすくなります。

メダカを屋外で飼育するメリット

あまり機材を必要としない

屋外飼育では、機材が一切ないタライでもメダカは元気でいることができます。というのも、屋外ではたっぷりの日光を浴びることができ、風や雨水によって水面がかき混ぜられることで自然に酸素が供給されるためです。それでも、飼育状態によってはフィルターが必要なこともあります。

水質管理がしやすい

屋外飼育において、屋内飼育との一番の違いは飼育水がグリーンウォーター(青水)の状態になることでしょう。このグリーンウォーターとは、植物プランクトンを豊富に含んだ水のことで、メダカにとって常にエサがある状態になります。また、水草のように硝酸塩や有機物を吸収するという水質維持の働きがあり、グリーンウォーターでの飼育が理想とされています。水換えは月に1回程度(冬眠時は不要)、足し水で維持するのが基本です。

また、グリーンウォーターでは水質浄化の効果のある浮草や水辺植物が簡単に育ちます。
植物があることで以下のようなメリットがあります。
・水質浄化の効果がある
・メダカの良い隠れ家になる
・直射日光による水温上昇が防げる
・植物により見た目が華やかになる
・植物の成長も楽しめる

グリーンウォーターについて詳しくはコチラ!

美しく丈夫なメダカが育つ

日光はメダカの免疫力の向上や骨の強化と色揚げをサポートしてくれ、健康で美しいメダカに育ちます。また、水温の低い冬時期、メダカは体力を温存するために冬眠をしますが、体力がなければ冬を越せません。無事に冬越しできたメダカは丈夫で寿命にも差が出るようです。

メダカを屋外で飼育するデメリット

水温変化が大きくなりやすい

屋内と違って屋外ではエアコンなどを使って室温をコントロールすることはできません。メダカは大きな寒暖差、高水温が苦手です。水温差によるストレスから調子を崩しやすくなるため、大きな水温差や高水温への対策が必要です。

増水による流出、水質変化のリスクがある

台風などの豪雨で飼育容器から水があふれた際にメダカが流出するリスクがあります。また、大量の雨水が飼育容器に入ると水温・水質ともに大きく変化します。メダカは急激な水質の変化にも弱いため、調子を崩しやすくなります。特に梅雨時期は不調になるメダカが多くなりがちです。
雨よけを作る、移動させるほか、水量を調整できるアイテムを利用すると良いでしょう。

天敵や盗難の被害にあう

ノラネコやカラス、アライグマなどの雑食性の鳥や動物のほか、意外と多いのが昆虫による被害です。ヤゴやゲンゴロウといった水生昆虫のほか、カマキリに食べられてしまうケースも……。
また、高級メダカは盗難に遭いやすくなります。
天敵対策にはネットをかけるなど、水槽に入れないようにする工夫が必要です。

メダカの飼育に必要なもの

飼育容器

飼育容器自体は何でもかまいません。ただし、小さいほど水質悪化が早くなります。逆に、大きい飼育容器であれば、水温・水質が安定しやすい、たくさんメダカを飼育することができます。

屋内飼育

水槽

メダカだけを飼育するなら、30cm水槽で飼育できます。

屋外飼育

たらい、メダカ鉢など

屋外飼育の場合、たくさん酸素を取り込めるよう表面積が広いものが良いでしょう。

飼育容器選びに悩んだらコチラ!

フィルタ―

屋内飼育のみ必要です。「投げ込み式」か「外掛け式」のフィルタ―が良いでしょう。

屋内飼育

フィルタ―能力を発揮できるよう水槽サイズに合ったものを選んでください。

屋外飼育

フィルタ―は基本的に不要です。
ただし、水量の少ない容器の場合、メダカがたくさん殖えて過密になった場合はフィルターの設置を検討してください。

LEDライト

屋内飼育のみ必要です。水草育成用の光量が強いものがオススメ。点灯は1日12~13時間程度です。点灯時間のコントロールにはタイマーを使うと良いでしょう。

屋内飼育

水槽サイズに合ったものを選んでください。ライトによってはタイマー付きもあります。

屋外飼育

LEDライトは不要です。

カルキ抜き

水道水には塩素(カルキ)を含んでいるため、飼育水に水道水を使う場合はカルキ抜きという作業が必要です。バケツなどに水をくみ、1~2日ほど直射日光に当てることでカルキを抜くことができます。カルキ抜きを忘れたり、天候が不安定だったりした場合にカルキ抜き剤があると便利です。

屋内飼育
屋外飼育

飼育容器とは別に水道水をくみ置きしておけば、カルキ抜きは不要です。

底床

屋内・屋外飼育問わず、底床は敷かなくても飼育はできます。
敷いたほうが見た目が良くなる、水質が安定するメリットがあります。
特に種類は選びませんが、サンゴ砂に関してはアルカリ性に傾けすぎるので不向きです。

砂利

砂利

大磯砂

ソイル

水草

メダカ飼育において、水草は産卵床になる以外に隠れ家となる、日陰を作る、酸素を供給する、エサやおやつになる、水質悪化を防ぐといった役割も果たしてくれます。
メダカの飼育環境に適し、メダカが心地良く過ごせる水草を選んであげましょう。
以下の4種は、屋内・屋外飼育のどちらにも適応できる丈夫な水草です。

マツモ

マツモ

アナカリス

アナカリス

カボンバ

ホザキノフサモ

その他、メダカ水槽におすすめの水草はコチラ!

エサ

屋外飼育でグリーンウォーターの場合、そこに含まれる植物プランクトンがエサになります。
通常の飼育では生餌または人工飼料を用意してください。
成長段階に応じたエサが必要です。

特に稚魚の場合、口が小さいため人工飼料は稚魚用を用意しましょう。生餌ならふ化してすぐはゾウリムシを、ある程度育ったらミジンコまたはブラインシュリンプに切り替えます。

稚魚用フード

稚魚用

ゾウリムシ

ゾウリムシ

ミジンコ

ブラインシュリンプ

飼育セットが便利

ひとつひとつ選ぶのが大変という方には、飼育セットがおすすめ。飼育に必要なアイテムがひとまとめになっているので迷いません。

飼育用品がそろえば、いよいよメダカを水槽に入れられますよね?
今すぐにでも水槽に入れたい!

ちょっと待って!メダカを水槽に入れる際、「水合わせ」という作業が必要です。
水合わせ、水換えについては次回の記事でお伝えします。

まとめ

はじめての水槽飼育にもピッタリのメダカ。
メダカの飼育を始めるなら、気温が上がっていく春がおすすめです。
まずは屋内・屋外のどちらで飼育するかを決めておくと、飼育用品をそろえやすくなります。

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